今夜は雨降りの肌寒い中、戸野廣浩司記念劇場にスカイ座の公演「怪獣の泣いた夜」の初日見てきました。

実を言うとこれを書いてる私も水色革命とスカイ座の違いがあまりよくわかってないのですが、まあプロデュースのとこでちょっと違うんだろみたいな認識でいて、水色革命の主要女優陣が登場する作品はやっぱ見ておきたいのです。

今回の作品は秋山組と川野組とダブルキャスト制のようですが、これだけメンバーが違うとなんか同じホンでも全く違うものになるんじゃないのかなと思って、一応秋山組の主演の高橋春菜と川野組の主演の折原陽子にそれぞれ予約をお願いしました。

作品としてはコメディになるんでしょうか!? 誰かがドタバタコメディと書いていたけど、一言で言い表すならまさにそれで、まあ何て言うか濃いキャラの方が多く、誰が怪獣やと言いたくなりもします(笑)。

ただ私が知る限り怪獣を題材にした演劇ってそう多くないんですよね。

私が思うに日本における怪獣ってイメージはだいたいがゴジラかウルトラマンの作品の怪獣をイメージを思い浮かべると思うのです。

ゴジラもウルトラマンも作品としてはかなり完成された作品も多いし、それで名を売った俳優さんも多い。
しかしこれらがあまりにも完成され過ぎてるので映像作品としては優秀なコンテンツだけど、一般演劇に使うにはやや難しい素材なので怪獣を使った演劇作品は円谷プロが企画した作品以外にはあまり見ることがありません。

それに女の子にはあまり怪獣ってあまり馴染みがないと思うんで、試しに折原陽子に何か知ってる怪獣はと聞いたけど、それすらも出てこない。
まあ一般的にはそんなもんです。

怪獣を扱う作品としては大まかに分ければリアル作品かファンタジー作品に大別されます。

怪獣が実際に町に出現したらというものに関してはリアル作品の部分にあたり、私がオススメなのはゴジラ(1984)や最近DVDマガジンでも売られている平成ガメラシリーズ(1995)、また同じ金子修介監督作品のGMK 大怪獣総攻撃があります。

ちなみにゴジラは初作のゴジラ(1954)を見る前にゴジラ(1984)を見とくと初心者には分かりやすいと思います。 私のオススメ!!

まあ、実際にそんなバカデカイものが芝居小屋で表現できるわけではないので完全に怪獣メインという作品ではないですが、それだけに怪獣の中での人間ドラマってなかなか面白いものです。



今回共演した春菜と広田さくらさんの姉妹の芝居はそんなドタバタコメディの中で話を引き締めるしっかりとしたものがあって、これが見応えありました。
他にも面白いシーンは多数ありますが、まだ公演始まったばかりなので後は劇場で見てもらいたいと思います(笑)。



春菜と広田さくらさんは先日のRay主催興行のオープニング芝居でもリングで共演しており、姉妹役という組み合わせはいいと思います。



広田さくらさんは試合もちょくちょく見ることはあるし、実は私は日本武道館でのデビュー戦も見てるので16年ぐらい前から知っているんですが、実際じっくりお話ししたのは意外に今日が初めて。
共通する友人が多く、ついこないだ築地で芝居を見てきた天乃舞衣子(映画 花と蛇ZERO)も広田さんと共演したことがあり、その演技と人柄を大変気に入ってるのです。



広田さんはプロレスにおいてすごくコミカルなイメージがありますが、実は彼女のお笑いはドリフターズのように細かく計算されており、その経験が芝居に活かされてるので深みのある芝居ができる。
私もプロレスラー兼業の役者は数多く見ましたが彼女は私の知るプロレスラー役者の中でもおそらく五本の指に入るほど演技の上手い方なのでは…と思ってしまいます。

ま、一番上手かった人は
彼女の師匠の長与千種さんだと思いますけどね。



そんなわけで広田さんが深みがある分、まだやっぱ春菜にはどこか未熟な部分があると思います。

が、今回の主役はそんな未熟で未完成な主人公だからこそ、発展途上な春菜と上手くリンクしたんだと思います。



彼女もベテランの方たちと一緒に芝居する機会に恵まれていいですね。
名人と将棋を刺していくことがやっぱり上達の近道だと思います。
あとはいろんなものに触れて感性を磨くことですね。

ただこれをもう一方はどんな風に演技するのだろうと思うと、やっぱ気になりますね。
明日の川野組が楽しみです。

ま、でも今日は楽しかったです。
楽しさは辛さ苦しさを重ねた先にこそあり。