CONTAX645は死なず。

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先日ライカについて書いたのでここはやはりライカのライバル

 

CONTAXとツァイス

 

についても書かなければなりません。

 

プラナー

ゾナー

ディスタゴン

テッサー

ビオメター、ビオゴンまで知ってる方は【沼認定】します。

 

ペンタコン6用ビオメター120mm モノコーティングなので逆光には弱いですが順光では色乗りが凄くてびっくりします。光がガラスを通ってくる時に減衰せずにフィルムまで到達しているような感じです。DDRの刻印が渋いです。

 

 

名前を聞いただけでワクワクします。特にプラナーはすべてのレンズのお手本になったと言っても過言ではないくらいの銘玉です。

 

カメラ本体はRTSとか139とかありますが僕にとってのベストはCONTAX645でしょうか。

 

 

僕の中ではフィルムカメラ、デジタルカメラ両方通して『買って良かったカメラ』ランキング1位です。『最も活躍したカメラ』でも1位です。

 

眺めているだけで幸せな気分になれるフォルム。

『感動がする』ほどクリアなファインダー。

ヤシカコンタックス伝統のフェザータッチシャッター。

抜群の描写ツァイスレンズをAFで使える利便性。

 

CONTAX=故障が多い イメージだったのですが

(実際のところRTSはよく故障してました。)

ウチのCONTAX645は4台とも全く故障しませんでした。

現在でもきちんと動きます。

 

CONTAX645を買うまでは

 

スタジオでの撮影はマミヤRZ67

ロケ撮影はペンタックス67&645

 

だったのですがレンズがツァイスレンズの描写が素晴らしくて自然とロケもスタジオもCONTAX645で撮影するようになってしまいました。

 

標準レンズの『プラナー80mmf2』は開放だと甘々でピントも怪しいうえにコントラストも低く雰囲気だけのポワンとした絵になっちゃうんですがf4まで絞るとビシッとします。なので僕はその中間くらいf2.8とか2.8半とかで撮影することが多いです。

 

そして僕が思うCONTAX645用最高のレンズが『アポマクロプラナー120mmf4』です。

 

このレンズは優しい80mmとは真逆の性質で開放からコントラストもシャープネスも高く最近のデジタル専用設計のレンズに一歩もひけをとりません。カリカリしたドライな感じではなく艶があってしっとりと写るのは流石ツァイスだなぁと感じます。特にアップショットを撮る際にはモデルさんに不必要な圧をかけないワーキングディスタンスを保てるのも良いです。

 

ブローニーフィルムを使うカメラなので大きくて重いのに間違いはないのですがとにかく綺麗なファインダーと上品で優しいシャッター音のおかげで一日中撮影していても疲れを感じさせない道具として本当に素晴らしいカメラだと思います。

 

しかしCONTAX645が本当に凄いのはここからです。

 

時代は少しずつフィルムからデジタルへ移行していきました。僕も将来を見据えてデジタルカメラのテストをしていましたが2001年頃はまだ画素数も低くとても雑誌や広告の仕事で使えるようなレベルではありませんでした。キヤノンD60(60Dじゃないですよ)は600万画素。雑誌だとページ1/2の解像度しかありません。

 

そしてある日とうとうKodakから満を持してプロ用のデジタルバックが出ました。

しかもCONTAX645のフィルムフォルダーの替わりに取り付けてデジタル撮影ができるものです。画素数は1600万画素。これだけあれば雑誌の1ページは充分カバーできます。センサーサイズは36mm×36mmなのでレンズの画角はフィルム時と比べると狭くなってしまいますがデジタルで撮影できるというワクワク感のほうが勝ってしまいました。これを迷わず購入。もの凄く高かったです。当時これをどうやって払ったのか記憶にないんですが、、、誰か払ってくれました?

 

雑誌の表紙。女性ファッション誌のメイクページ。化粧品のCM撮影などたくさん撮影しました。フィルムからデジタルに変わってもCONTAX645を使い続けました。大好きな機材で撮影できるのってとっても幸せなことなんですよ。

 

しかしデジタルの進化するスピードは凄まじくどんどん新しく高性能なデジタルカメラが発売されていきCONTAX645とDCSプロバックの出番も少なくなってしまいました。

 

実は現在、CONTAX645用ツァイスレンズはマウントアダプター経由でキヤノン1DxmkⅢとライカS2に取り付けられいまだに現役で働いています。

 

CONTAX645用ディスタゴン45mmf2.8と同じくディスタゴン55mmf3.5は50mmでしっくりこない時にそれを補完する便利な焦点距離です。プラナー80mmf2は1DxmkⅢだと中望遠レンズの画角になります。一般的に35mmフルサイズ用85mmって最短撮影距離が1m〜85cm くらいなんですね。『あと少し寄りたい!』って思う時に寄れないことが多くて困っていたんですがプラナー80mmf2は70cmまで寄る事ができます。偉い子でしょう!しかも元々はブローニー用のレンズです。35mmのカメラで使用する場合はイメージサークルの真ん中しか使っていないので画質も良いんです。しかも1DxでもS2でもAFが使用でき絞りのコントロールも本体からできるという優れものです。

 

(注、CONTAX645レンズをライカSマウントに取り付けるアダプターはライカ純正。30万円近くします。なあんにも考えず予約して受け取りに行って値段聞いて意識が朦朧としました。結局買ったけど。キヤノンEOSに取り付けるためのマウントアダプターで現在発売されているものはAFも絞りも連動しないタイプのものしか無いようです。ウチのはカナダに送って改造してもらいました。)

 

ライカS2のケースにライカのレンズとCONTAXのレンズが仲良く並んでいるのは少し不思議な気がします。

 

いまだに中古市場でもCONTAX645は人気があると聞きます。本当に魅力的なカメラです。メカ好きな人、写真好きな人には特にオススメです。

 

が注意すべきことが1つだけあります。それはものすごく

 

バッテリーを食う事

 

です。といってもブローニー120フィルムを10本以上は撮影できますので仕事で使うのでなければバッテリー切れを心配する必要は無いでしょう。本格的に撮影する場合は予備バッテリーが多めにあったほうが良いかと思います。

 

そんな欠点も魅力的に思えてしまうのがさすががCONTAXだなーって思うのですよ。