先刻松野官房長官が「岸田内閣は北京五輪に閣僚などの政府関係者を派遣しない」ことを発表しました。代わりに橋本東京五輪組織委員長と、山下JOC会長らが出席するそうです。さらに官房長官は「我が国としては国際社会における自由・基本的人権の尊重・法の支配が中国でも保障されることが重要だと考えており、こうした我が国の立場については様々なレベルで中国側に直接働きかけている」と説明しました。
表立って外交ボイコットという名称を使わなかったは、メンツを重んじる中国共産党をこれ見よがしに刺激することを避けたかったのでしょう。また東京五輪における中国側の日本への派遣者に合わせた人選ですから、彼らもいつもの怒りに満ちた不満の声明が出しにくくなりました。
決して性急な感情や情緒で訴えることをせず、自らの理念と公正なルールに従って粛々と決断する首相の資質と手腕には本当に頭が下がります。安部さんが右派活動家で、菅さんがいわゆる政治屋とするなら、岸田さんは広い意味でいうところの「本物の政治家」なんですね!