選手選考を五輪直前まで引っ張るという中田監督!? | 福永英樹ブログ

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 スポーツ系メディアの取材に応じた中田久美監督(バレーボール女子日本代表)のコメント(昨日)で、非常に気になるものがありました。

『五輪会場のテストマッチ(4月)やネーションズリーグ(5~6月)を経て、固定できていないセッターをはじめ、選考は引っ張れるところまで引っ張る』

 以下に中田さんを批判するためではなく、素人ながら心底心配しながらこのコメントに対する感想を記していきます。

 

 7月下旬にスタートする東京五輪を控えて、昨年までよりさらにギアを上げるという意気込みは非常に理解できます。そのためにVリーグを短縮(犠牲に)し、異例の2月4日に強化合宿がスタートしたわけですから。でも我々ファンがまず思ったのは、早々にメンバーを絞り(すぐに12名とは言いませんが)、そのメンバーで練習や試合に集中し、たっぷりとった時間を有効に利用するということではないでしょうか? 確かに候補選手たちの競争心を例年以上に出させ、皆が納得した選考をしたいというお気持ちはわかりますが、せめてセッター2名とミドル3名だけでも早期に決めないと、ゲーム形式でコンビを展開する練習時間が、不充分のまま本番を迎えるのではないかという疑問が残ります。まあ井上琴絵小幡真子のリベロ争いはギリギリまでやってもらっても問題ないと思います(いずれになってもトップレベルですから) また新鍋・石井・古賀・黒後・石川に続くサイドの選考であれば、何とかなるかもしれません。

 しかし正セッターについては毎年替えてテスト(富永・田代・佐藤)してきたわけですから、いくらなんでももう決めなければおかしいと、素人でも普通に思うのではないでしょうか? ミドルを絡めた多彩でテンポの良いワンフレームバレーを展開するのであればなおさらです。想像するに中田さんという方は選手ファーストで非常に思いやりのある立派な人格者ですから、すべての選手たちが納得するような選考の時間と質を確保しなければ義理が立たないくらいに思っている可能性があります。でも冷静に考えた時、それが長引けば長引くほど落選した選手の落胆も深く、頭を切り替えて所属チームに戻って活躍する気力が失われる可能性もあります。また最終的に選ばれた12名の五輪選手も、本番前に消耗してしまっては本末転倒です。

 

 選手・関係者・ファンのすべてが納得する選考など、到底有り得ないことです。周辺に何を言われようがご本人が望む12名でやっていただけでば良いと思います。中田さんはVリーグで4年のうち3回も優勝した、誰にも負けない実績をお持ちなのですから、堂々と本音で決めていただければ我々ファンも決して文句などいいませんから。周りの雑音に負けないで!!