勝つには勝ちましたが…(W杯・ペルー戦) | 福永英樹ブログ

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 ワールドカップバレーは昨日から会場を仙台に移動し、全日本は格下のペルーと対戦しました。ストレートでの勝利となりましたが、今日からの強豪との試合を想定しメダル争いをすとなれば、なかなか厳しい状況と言わざるを得ません


3-0(25-19、25-21,25-15)


■全日本の先発オーダー

長岡 大竹 古賀

木村 島村 宮下 L座安&佐藤


■全日本の主な個人得点数

長岡12、木村12、古賀8、石井


■戦評・感想

 ストレートで勝利はしたものの、格下相手に苦戦した場面も多く、今夜の韓国戦や明日のセルビア戦を想定するとかなり厳しい状況であるように思います。

 今の全日本で良い要素と言えばサーブくらいで、他は不安要素ばかりだからです。

【トスアップ】

どうしてもメダリストの竹下・中道と比較しますので、今の二人のセッターの不安定さと精度の低さが目についてしまいます。これまで国際大会では常にセッターランキング上位があたりまえだったはずですが、今回は実際の数字もよくありません。


【ディグ】

ロシア戦でのディグは素晴らしかったのですがその後はさほどでもなく、ディグランクでは長岡が全日本の中で最上位という始末。リベロを中心に奮起が求められます。


【レセプション】

昨夜はペルーのサーブに苦戦しました。現在ランク首位の木村にサーブが集中していますので、他の選手が受けた時は確実にセッターに返してもらいたいものです。


【ブロック】

MBの大竹・島村は、彼女たちなりに精一杯頑張っていると思います。キルブロックは無理でもワンタッチでラリーにつなげようという姿勢は、チームに好影響を呼んでいるようです。あとはサイド陣のブロックですね。特に明日のセルビアはMBの速攻が高くて速いので、全日本が最も苦手とするチームなのです(汗)


【サイド攻撃】

ここにきて古賀の勢いが止まってきています。無理もありません。去年の今頃は高校生で、ここまでバレー漬けの日々が続くのは初めてですから、そろそろ燃料切れですね。木村に大きな負担をかけるのも最早限界ですから、石井を中心としたレフト攻撃に切り替えるべきでしょう。ただこの石井は途中出場ではなく先発から起用しないと、なかなか本来の実力を発揮できないタイプ。眞鍋さんは思い込みを捨てて、使い続けてほしいです。一方ライトの長岡ですが、格下相手の時の安定感と比較して、強豪相手は得点力が低すぎます。迫田が徐々に調子を取り戻しつつあることに最早期待するしかありません。


【速攻】

ベテランで技術力のある山口が通用しなくなってきました。ここは大竹の勝負強さと、島村のパワーと頑張りに期待するしかないようです。サイド攻撃が絶対的ではないため、何とかMBの踏ん張りでブロックを引きつけないと厳しい…



※今後の各国の対戦相手を見ると、全日本は五輪出場権獲得のためには、今日から全勝で行くしかありません。韓国・セルビア・アメリカ・中国のすべてに勝つのです! そんなの無理でしょって思われるのは当然です。やはりロシアにフルセットで負けたことと、ドミニカ共和国にストレートで勝てなかったことが今から思えば相当痛かったです。奇跡を信じるしかないようです。