「母が三人寄れば、かしましい」 中島要
主人公のお佐奈
幼い頃に実母が亡くなり実父と実母の幼馴染だった今の母に育てられた
男っぷりの良い船頭と所帯を持ったお佐奈の前に死んだはずの実母が現れる
夫の実家の船宿の女将である義母、お佐奈を育て「お手貸し」の仕事を教えてくれた養母、今になってお佐奈の元へ現れた実母
三人の母との間で起こる面倒事の数々をどう解決していくのか
親子であるという事、血の繋がりがあるという事とは何なのか?
「お手貸し」の仕事をしている養母とお佐奈
お手貸しの仕事とは、今で言う付き添いと看護師を兼ね、家政婦とまではいかないが病人のいる家に手伝いに入り家族がやっていた看病を代わりに行う
熟練のお手貸しである養母とまだまだ未熟な娘お佐奈が関わる話や人気の船頭の夫と所帯を持ったお佐奈をやっかむ女などの話
他に母が懇意にしている商家の女将お仙
放蕩息子の縁談、息子も相手も互いに気に入ったらしいと
いい具合に話が進み出したと思ったら突然に反故にすると言い出すお仙
「あんなにお荷物になっていた息子でも可愛がって育てた子、よその女に気持ちまで持っていかれるのが何とも許しがたい」というところか
女のどうにもならない歪んだ気持ちを表す言葉を
「子供を思えば思うほど母親は闇に迷い込む」と表す作者
中島要は、こう言う女の嫌な部分を描くのが上手い
