
「茗荷谷の猫」木内昇 平凡社
早く感想文を投稿したい、と思いながら…
随分の長い間放置してしまった😅
読了したのは今年の正月明け😆
木内昇作品が好きになって、新刊待ちの間に古い作品を読んでみようかと借りた1冊
2008年発行、文庫化は2011年
文庫の装丁
茗荷谷という土地とその周辺に暮らした9人が主人公の話
江戸時代の話はソメイヨシノを作った植木職人の悲しい話
どの作品もよいのだが、心に残ったのは「黒焼道話」と「庄助さん」
「黒焼道話」はどうなっちゃうのかと思いながら読んだが、オチが素晴らしい
それぞれに直接の繋がりや面識が無かったり、生きている時代が違ったりしているのだが、ある人は「家」を別の人は「人」を通じて本人たちも気づかぬままに実は密かに繋がっている
ある話の主人公が別の話で少しだけ登場したりするのだが、それはその人が主人公の話の中では見えなかった別角度から見た″その人″であったり
また、ただそこに過去に住んでいた″存在″として登場したり
人は生きていく中で、自身が知らぬうちに誰かと少しだけ繋がっていたりする
短編集の形をとっているが、どの作品もどこかで細く微かに繋がりが感じられる連作
スッキリとしたした終わり方をしない話もあるが、別の話の中で「あの時、解明されなかった
謎」が解明されたりする
「すべてが明らかになるわけじゃない終わり方」は木内昇作品の特徴の1つでもある
謎をそのままに終わる話もある
人生のように、何となく分からないままに通り過ぎて終わって行く
こういう木内昇ワールドが好きなので、私は木内昇作品が好きなのよ
森見登美彦「宵山万華鏡」の摩訶不思議感と少し似た感じ
(この場面を別角度から見るとまた違う解釈ができる、という手法)
