
「サンセット・サンライズ」 楡周平 講談社
宮藤官九郎で映画化される…と聞いて読んでみました
脚本を担当したのね
2024年10月読了
内容は、主人公の西尾晋作
都心に勤め先のあるサラリーマンがコロナ禍でテレワークになったことを機に、趣味の釣りができる東北地方へ転居(元の部屋は残して)する
築9年、家電家具付の未入居の一軒家が家賃八万円で住める!というネット広告を見て
お試し移住をする
コロナ禍+地方の過疎地という事もあり、移住しても出歩かないで欲しいと言われたり
年寄りの多い地域のため、万が一、コロナが持ち込まれても近隣に大きな病院はないので、コロナ感染は死につながる
ついこの間までは、こんな感じの生活だったよな…と思い出させる
築9年というのが、ある意味キーワード
広告を出したのは、東北地方に住み役所に勤務する女性
美人の彼女、父と2人暮らしなのだが読んでいく内に分かってくる彼女の悲しい過去
彼女を巡って、町の男たちの刺すよう視線を浴びる西尾晋作
隣のおばあさんと仲良しになったり、人に好かれるタイプの晋作が地域に溶け込んでいく様子など
これと言った大きな事件は起こらず、淡々と東日本大震災の後の東北地方の現状を描写している小説です
コロナ禍やテレワーク、地方にあっては後継者問題や高齢化問題、空き家の問題などの現状を伝えている
宮藤官九郎は、出身が東北地方という事もあって、復興には至っていない現状を伝え、役立ちたい思いで人気役者を集めて制作したのだろう
大ヒット朝ドラ「あまちゃん」の続編をあんなに世間が望んで(キャスト達も声にしていたのに)いたけど
能年玲奈の元事務所の圧が強すぎて制作できなかったからねー
