
「化物蝋燭ばけものろうそく」木内昇
朝日新聞出版
インスタグラム前アカウントに投稿した読書記録📖が全て消えてしまったので😢
この機会に溜め込んでしまっていた読了本の感想をぼちぼち投稿しようと思います
9月11日に感想メモを残しているのでその頃読み終えたみたいです
装丁がいいですね
きりえ作家の滝平二郎の作品ですネ
江戸の市井を舞台に描く、切なくはかない七つの奇譚集
どなたかがレビューで、珠玉の短編集と書いていました
同感です
一編がしっかりとしていて、もっと分厚い本を読んだ気になる作品です
・隣の小平次…
羅宇屋の治助の隣の部屋に越してきた宗次郎とお妙の若夫婦
早桶屋の藤八は、隣の旦那は俺が早桶を依頼されて桶に納めたヤツだ!と言い出す
若夫婦の旦那は、幽霊なのか?
治助と茶屋で出会って話をするようになった老女お孝、偶然の出会いから繋がる人間関係
蛼橋こおろぎばし…
蛼橋にある薬種屋に母の薬を求めに通う佐吉
佐吉は、体を壊した母を看るために長く勤めた漆塗りの大店を辞めた
自分の人生は何だったのか…納得して選んだ人生だが、それは本心なのか?
読み手にも徐々に分かってくる登場人物の背景
不思議な薬種屋にいる娘は、熊野から来ているらしい
シックス・センス的な話
お柄杓…
豆腐屋の豆源で豆腐の出来を左右する重要な役回り「お柄杓」を務めるお由
女らしさも捨てて豆腐作り中心の生活を送るお由
妻が生まれ変わった先の人を見たくてこの世界を訪ねてきた孫六
時代小説でありながら、現代と未来が同時に進行している
ハッピーエンドで終える話で良かった
幼馴染み…
同じ長屋に住むおのぶとお咲
気の強いおのぶ、内気なお咲
見目麗しい娘達、心の中は歪(いびつ)
人生経験豊富な女中頭は早くから見抜いているが、若い娘には子供の頃の思い出が勝り真実が見えた時には手に入るはずの幸せを掻っ攫われている
怖いのは幽霊だけじゃない
生きてる人間が一番怖い
化物蝋燭…
腕の良い影絵師富右治、昔からの技術伝承を古(イニシエ)の人達が見守っている話
むらさき…
紙屋庄七で働くお庸、初音の里に住む画家の元への使いを言いつけられる
楽しみも無く暗かった人生にポッと小さな火が灯る
画家と関わるようになって初めて知る温かい気持ちやほのかな恋心
夜番…幽霊が見える事で面倒臭い思いをしている指物師乙次
口コミで伝わった霊祓いの依頼を断りきれずに渋々受ける
霊祓い先で出会う偽祈祷師のやり口
霊媒師なぞ、こんなものだったのだろう
意外な霊の正体
推理小説です