「まいまいつぶろ 御庭番耳目抄」村木嵐 読了 | pyonpyon ブログ

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「御庭番耳目抄 まいまいつぶろ」村木嵐 
幻冬舎


「まいまいつぶろ」の続編になるのかな? 
徳川吉宗の嫡男家重を静かに見守る吉宗の御庭番、万里(青名半四郎)が見聞きした話という形の5つの短編 

 体と言葉が不自由ながらも、その内に秘めた聡明さを感じ取る吉宗の母、浄円院は家重の心の拠り所となる 

 誰も家重の伝えたい言葉を聞き取ることが出来ない中、小姓として家重の元へ上がった大岡忠光は唯一人その言葉を聞き取り、家重との二人三脚の人生が始まる 

次期将軍となる家重の口となりその言葉を伝える事、決しておごること無く、欲も持たずに職務を全うする姿と忠光の家族との話には感動 

 将軍となった後の家重の言葉を忠光以外で唯一聞き取ることが出来た家治(嫡男)
 幼い頃は、聞き取れていた父の言葉が自らの成長と共にその能力は徐々に薄くなりやがて失われる 

 忠光の去り際の潔さ、万里の晩年の話もどちらも読み終えたあと清々しい気持ちになる作品でした 

 「まいまいつぶろ」は人気なので、図書館の順番待ちを(他にもリクエストしている本が沢山あるので😅)後回しにしたままなのよねー