
Netflixのドキュメンタリー
「本当の僕を教えて」
英国ドキュメンタリー
ミステリードラマの様な見応えです
双子の兄弟へのインタビュー形式になっていて
三章に分かれています
正面向いている男性が10代終わりにバイク事故を起こし記憶障害になる
意識不明から覚めるとすべての記憶を失っていた
唯一残った記憶が、横向きに写っている双子の兄弟の存在のみ
両親の事、一般的な生活の事、全てりかいできない状態で退院する
知らない女性(実母)が運転する車に乗り知らない町の大きな家へ行く(彼の家)
彼が唯一認識している双子の兄弟が彼の失った記憶から生活全般に渡り、1から教えることに
兄弟は、両親の住む大きな家には住まず横にある小屋で暮らしている
記憶のない彼にとってはそれが普通なのだろうと思い、双子の兄弟が話す情報を頼りに過去の記憶を新しく記憶しながら生活をして行く
海で遊ぶ双子の兄弟の写真、暖かく裕福な両親の元で愛情豊かに育った事を聞かされ
彼のガールフレンドとも再会する
しかし、彼にとっては初対面の女性ということになり話を合わせながら他の友人たちも一緒に楽しく新しい青春を過ごす
彼曰く「僕は彼女を相手に二度童貞を失ったんだ(笑)」
彼の父親は子供に厳しく、癇癪持ちでテーブルを叩きながら怒鳴りつけることも、事故で入院している時でも病院に顔を出すこともなかった
本宅の鍵も渡されず、2階への出入りは固く禁じられていた
暫くして、父が病いで亡くなる
亡くなる間際は気弱になっていたのか子供に冷たかった事を許して欲しいと口にするようになる
事故で記憶を無くした息子の方は許してやるが、もう一方は最期まで許すとは言わず父は亡くなる
亡くなる人に何故優しくできないのか?と責め、兄弟間で考えにくい違いが起こる
母ひとりになっても変わらず本宅の鍵は渡されない(入れることもあるが勝手には入れない)30代を迎える頃、母が本宅で倒れ入院する
優しく明るい母親と記憶した記憶障害の息子は病院に付き添う
死の間際に息子たちに許しを乞う母、記憶を無くした息子は母に許すと言うが、もう一方の息子は絶対に許さない
双子に何があったのか?
母の死後、初めて本宅に入る兄弟
部屋から出てくる悍ましい物やあちこちに隠してあるお金
両親は何をしていたのか?自分たちは何に巻き込まれていたのか?
隠し戸棚の中に隠されていた海辺で裸で立つ双子の写真
写真の双子の兄弟は、頭の部分を千切られていた
その後、記憶障害の息子は自分なりに探るが分からないまま時が過ぎ50代になる
真実を知るであろう双子の片方の兄弟は何も話さないままだったが、乞われてとうとう自分が知っている真実を語る
それは酷く悲しい出来事で、記憶障害の兄弟に話した愛情豊かな家庭は、彼が夢見たもので空想を話すことによって彼も自身の悲しい記憶を塗り替えようとしていた
2人のインタビューに時折差し込まれる、その時代の写真(実際の写真もある)
エピソードを映像化したものが入る事で、ドラマのようでした
彼の記憶障害が現時点で治ることは無いこと、続編のようなものが無いことに、このドキュメンタリーの信憑性の高さと問題の深さが感じられた