
「古道具屋皆塵堂 猫除け」輪渡颯介 講談社
今回の主人公は、家族の借金ために田舎から江戸に働きに出てきた若者、庄三郎。口煩い主のもとで一生懸命働き稼ぎを全て田舎の親へ送り続け田舎に戻ると間に立っていた叔父に全てを騙し取られ失意の内に再び江戸へ戻って来る途中に丑の刻まいりの女に出くわす…
自分を騙した叔父達を呪い殺そうか、と丑の刻まいりの道具一式を探しに皆塵堂を訪れたことをきっかけに主の伊平次に拾われ皆塵堂に居候することに
他に第一巻で登場した霊が見えてしまう道具屋の跡取り太一郎、幼馴染みの魚屋巳之助など主な登場人物は変わらず
引き取りに行った農具にまつわる話、猫好きで人情に熱い巳之助が活躍
霊の描写は、夜中に読み始めたことを後悔するほどの怖さだが、作者は全てを恨みによる霊障の話にはせずに「見方を(受け止め方)変えれば、結果は変わってくるもの」と説教じみた話にせずに心の蟠りを上手く解して前向きな終わり方に持っていく
出過ぎず、頼りになる伊平次、カッコいいんだけどー、どんな容姿なのかな?今ひとつわからない😝