「光と陰の紫式部」三田誠広 読了 | pyonpyon ブログ

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松任谷由実。



「光と陰の紫式部」三田誠広 作品社

次の大河ドラマの関連本
初めての作家です

香子(紫式部)と呼ばれていた幼い時に安倍晴明にその才能を見出される。
清明より3体の式神をあたえられ、入内した彰子に使えながら、その能力も使いつつ政治的な能力も発揮




解説
『源氏物語』に託された宿望!
幼くして安倍晴明の弟子となり卓抜な能力を身に着けた香子=紫式部。皇后彰子と呼応して親政の回復と荘園整理を目指し、四人の娘を四代の天皇の中宮とし皇子を天皇に据えて権勢を極める藤原道長と繰り広げられる宿縁の確執。



私の好きな時代が舞台の小説
安倍晴明や式神、無念の内に亡くなった者達の怨霊、中宮定子に使える清少納言にも式神がついていたりと娯楽的なところもあるが、当時の政治の在り方や荘園制度の説明、その抜け穴についてもわかりやすく書いてあり勉強になった(歴史の授業ではサラッとしかやってくれないからね)
菅原道真が太宰府に左遷させられた理由もこの荘園制度に手を付けた事が大きな理由

藤原道長が美男でありながら軽薄な男で、私が今まで読んだ小説の道長の中で1番酷いかな😅




長編小説となっていますが、私にしたら「そんなに長編でもない」ページ数です
よくこの1冊に主な登場人物のそれぞれの最期までを奇麗にまとめ上げたな、と思います

夢枕獏の陰陽師小説の要素もあり、雅な時代の小説の要素もある楽しめた小説でした