「黛家の兄弟」
砂原浩太朗 講談社
読了
「高瀬庄左衛門御留書」の作者の作品で
今回も作者が創作した架空の藩、神山藩が舞台となっています
神山藩シリーズ?🤭
2部形式で書かれており、1部は主人公が10代の少年期
2部は13年後
主人公は代々筆頭家老の家柄の三男 の
黛 新三郎 17歳
眉目秀麗で優秀な長兄 栄之丞、少しやんちゃなところもあるが優しい次兄 壮十郎
御世継ぎ問題、政権争い等々よくある話なのだが「高瀬…」同様に作者の書く上品な文章と魅力的な登場人物で上質な小説になっている
黛家の政敵、次席家老の漆原内記の子たちの愚かさ(どいつもこいつも)と藩主山城守正経の凡庸さの表現はややありきたり
黛家とは当主同士が親しく交流がある大目付の黒沢家(藩祖の末子につらなる家柄)当主織部正(おりべのしょう)の厳格な人柄と黛家より一人娘の婿をもらう(ネタバレになるので🤫)
強面で厳格な義父がこの婿を厳しいが深い愛情を持って育て上げ、大目付として十二分に頼もしく成長
成長した「黛兄弟」がどう悪に立ち向かうのか!
残念ポイントがあるとしたら
エピソードが盛り沢山過ぎたのではないかしら
後半はジェットコースターのような展開😅
エピソードを分けて2作品作っても良かったのでは?
新三郎の竹馬の友でもあった由利圭蔵
良いキャラクターなので大事にしてもらいたかったな