いい本だったわ~
厚さを感じさせない内容
主人公は、扇野藩を追放された実直で武骨な浪人瓜生新兵衛になるのかな?
話は、彼が妻の遺言を叶えるために故郷に戻ったことから動き出す
瓜生の友人(坂下源之進)の息子であり妻の妹の子でもある「坂下藤吾」という若侍の成長とともに話は進んでいく
藤吾の父親源之進は、詰め腹を切らされた形で切腹したことで石高を減らされており
彼は、元の石高に戻したい一心で仕事に励んでいる
父の友人であった篠原三右衛門の娘との縁談も決まっていて
藩の出世頭である父の友人でもあった榊原采女を尊敬し、憧れている
そこに、浪人の瓜生(叔父にあたる)が戻ってきて屋敷での同居がはじまる
藤吾の父親も含めたこの4人は、若き日に同じ道場で汗を流した仲間であり「四天王」と呼ばれた剣豪
藩主の後継問題、過去に瓜生が摘発し追放の原因になった采女の父親の不正とその死の理由
采女の父親を斬った「雷斬り」を使ったのは誰なのか、瓜生の妻「篠」の遺言の本当の意味は何なのか・・・
ストーリーは中だるみもなく、剣の打ち合いの場面、暗躍する家老の謀略、采女の元許嫁であった瓜生の妻篠の気持ち、瓜生の出現を迷惑がっていた藤吾が徐々に瓜生を父のように思って行く過程など、男女両方の心を上手く描いていて最後まで飽きさせなかった
この瓜生新兵衛、「蜩ノ記」の主人公の侍にキャラクターが似てる
気は優しくて力持ち、人に愛されるキャラ
次のは
明日は、図書館休みだから読み始めるのは、明後日だね
それまでは、一時休憩していたススキノ探偵シリーズ「探偵、暁に走る」東直己の残りを読む