小説みたいなもの(短編)--物語・伝説--その3 | ひでごんの独り言&小説みたいなもの

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何か気ままに
書いていこうと思います。

 空が、紅く染まっていた。その光は、校庭を黄金色に染めている。
そんな中、竜二がポツンと桜の幹に寄り添うように座っている。起きてるのか、寝ているのか、眼は閉じていた。
 遠くでは、部活動の生徒達のざわめきが聞こえる。
そのざわめきを、静かに聞いているかのような竜二であった。
 そして、ここで何をしているのか。今日は、冨美子は先に帰っている。
当然そのことは、本人から昼休みに聞いていた。
 ふと竜二が、目を開けて上を見上げた。
 「もう少しだな。」
 そうつぶやくと、おもむろに立ち上がった。視線は、桜の花を見つめたままである。
 7分咲きとなった花弁は、今ばかりは金色に染まっていた。
 「しかし、彼奴も何考えてるんだか・・・。」
 竜二が、少し呆れたような声でつぶやいた。
彼奴とは、百合子の事である。実は今日の昼休みに、竜二の教室に来ていたのである。当然、冨美子が戻った後にだ。そして、ばかばかしい話をしていったのであった。
 その話の内容とは、・・・。

 「竜二。ちょっと、いいかな?。」
 冨美子を見送って、自分の席に戻ろうとしたとたん竜二は、声をかけられた。
振り返るとそこには、冨美子の親友の百合子が立っていた。
何か企んでいるような、顔であった。
 こいつがこんな表情をしている時は、ろくな事がないと竜二は思った。
 「やだ。忙しい。」
 冷たく言い放つと、すたすたと廊下を歩きだした。
 百合子は、「ちょっと、待ってよ。」と、言いながら竜二の後に着いていった。
程なく二人は、中庭のベンチに座ったいた。
 「何だかんだ言いながら、話しやすい場所に来るんだね。」
 百合子が、からかうように言う。
 「用って何?」
 百合子の話を無視して、切り出す竜二であった。
 百合子は、ジッと竜二の顔を見つめている。
 「まぁ、いいわ。」
 百合子は、正面に視線を移した。しかし、一瞬であったがどこか寂しげなそして、少女の様な表情を作った。
正面を見たままの竜二には、わかるはずもないが。
 「面白いこと教えて上げる。」
 「何?。」
 竜二が食いついてきたことに、満足そうな百合子。
 「校庭の桜あるでしょ。あそこで花弁が散る中、好きな人に告白すると、その愛は永遠になるんだって。知ってた?。」
 少しの沈黙が、訪れた。百合子は、竜二の方を見てみる。と、同時に竜二も百合子の方を見た。
 「そんな話、聞いたこと無いぞ。」
 竜二が、いぶかしげに切り出した。とうの百合子は、「・・・。」であった。
 「えぇとね。・・・。私が、作った。」
 百合子が、舌をちょこんと出して悪びれてみせた。
 「何企んでるだ?。」
 「企んでないわよ。ただ、これが本当になったら、ステキだなと思って。」
 クスリと笑ってみせる、百合子。
 「そう思わない。だーかーらー、竜二と、冨美子が最初の伝説になるってどう?。」
 「!?」
 「なによ、今更あの子のこと好きじゃないなんて、言わせないわよ。」
 竜二が、絶句していた。百合子は、どこか満足げである。
 「もうすぐ、満開になるわ。そして、ヒラヒラと雪みたいに散りだしたら、告白しちゃいなさい。でないと、あの子取られちゃうわよ。もてるのよ、あの子。」
 竜二は、固まっていた。以外と、おくてらしい。
 「そして、竜二も・・。」
 百合子が、寂しげにささやいた。少女の顔で。