ブログを始めたきっかけは?

 

私がこのブログを始めたのは ―

2008年6月21日。

今から16年前なんですねぇ~。いやぁ~、月日が経つの早いなぁ~。

 

そもそも、当時の私は独身で、多い時は週3回位は映画の試写会に足を運んでいた試写会ハンターでした。

で、その試写会の備忘録的な意味合いで始めたのがキッカケっす。

 

記念すべき、初投稿は、

こんな感じ

 

アースDVD発売記念試写会

テーマ:

先日、「アース」のDVD発売記念試写会に行ってきました。
初見なので映像のクオリティーの高さに圧倒され、地球の躍動感みたいなものを感じることができました。
特に、ホオジロザメがオットセイを喰うシーンは迫力満点。
また、サルが湿地帯を歩く姿とマンガ「What's マイケル」のマイケルがボケた後、歩く姿がオーバーラップす思わす笑ってしまう場面も。
会場も笑いに包まれていました。
ありきたりな感想になってしまいますが、地球環境の変化によって様々な動植物が危機にさらされているのだなと実感し、人間の営みが環境に与えるダメージの大きさを考えるとこの先が不安になってしまい・・・・。
自分も「出来ることから始めよう!」という気持ちにさせられる映画でした。

 

その後、映画ブログの内容はこんな感じで変化していき

「かぐや姫の物語」試写会

テーマ:

かぐや姫の物語
「しむしむ」の身勝手な映画評&お出掛けなどなど
監督:高畑勲
出演:朝倉あき、高良健吾、地井武男、宮本信子、高畑淳子、田畑智子、立川志の輔、上川隆也
    伊集院光、宇崎竜童、中村七之助、橋爪功、朝丘雪路、仲代達矢

<あらすじ>
かぐや姫は数ある星の中から、なぜ地球を選んだのか。この地で何を思い、なぜ月へ去らねばならなかったのか。彼女が犯した罪とは、そして、罰とはいったい何だったのか ― 。

<キャッチコピー>
姫の犯した罪と罰


<マメ知識>
○制作期間8年、総製作費50億円をつぎ込んだ作品です。
「風立ちぬ」との同日公開がアナウンスされていましたが、製作の遅れから実現しなかった。
地井武男の遺作となっています(セリフや音楽・歌を先行して収録するプレスコ方式で収録されたため、体調を崩す前(2011年)に収録が終わっていました)。

<感想など>
誰もが知っている「かぐや姫」の物語。それを高畑監督が今、敢えて作った意味は?
キーワードは「姫の犯した罪と罰」

◎物語は原作に忠実ですが・・・。
○完全なオリジナルキャラクターの捨丸が登場します。

この捨丸と、かぐや姫の結ばれるコトのない悲恋(?)的な要素も重要なカギ(この捨丸の存在がラスト間際で、物議を醸す訳ですが、それは後ほど)
原作では、かぐや姫が唯一好意を持つのはでしたが、捨丸が居るので全否定(我が物にしようとする変態扱い(?)(爆)。アリエヘンでしょ!!!)
「しむしむ」の身勝手な映画評&お出掛けなどなど
○その他、細かい点はありますが、この作品の肝として ―
かぐや姫の成長や葛藤がメインに描かれています。
一方は ― 田舎で「鳥虫獣草木花」等の自然が育む「人の情け」に包まれ、大らかに「生きる」コトを体験、実感しながら暮らしている様。
「タケノコ」と呼ばれる幼少時代のかぐや姫が、己の魂を解放し躍動感一杯に動き回る様子は「生きる」喜びに満ちています。

「しむしむ」の身勝手な映画評&お出掛けなどなど「しむしむ」の身勝手な映画評&お出掛けなどなど



一方は ― 都に居を移してからの悩み葛藤する日々の様・・・。
高貴な姫になとなり、高貴な方と結婚させる為にが行った計らいや、美しい大人の女性になり男性を魅了し惑わせるコトになり、浅ましくもかぐや姫に群がる(男性なら当然かもぉ)輩は後を絶たない現状・・・求婚者の中には命を落とす者も・・・。その死に様は情けなし(不謹慎ですが、思わず苦笑))

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自然のまま、思うがままに生きたいかぐや姫にとっては、窮屈な生活。
「魂」を解放してくれ、あるがままで居られる共に生きるべき自然とはかけ離れた、世俗の垢(人間の欲望)にまみれた都(文明社会)の生活。それは、「逃れられない苦悩に心を乱しながら生きるコト」・・・。

○そこから見えてくるのは ―
自然と共に生きる充実感に対する、都で生きるコトの虚無感(文明社会の汚れ、かぐや姫の一言で心を惑わされ不幸に陥る人間の愚かさ(暗部)
そんな虚無感から、かぐや姫は ― 徐々に心を蝕まれていくのです。
現在の文明社会に生きる我々も、「らしさ」を失い窮屈さに押しつぶされそうになりながら、右往左往と蠢いているだけなのかも知れません。

自分らしく、あるがままに生きるコトの困難さ(苦しさ)に打ちひしがれたかぐや姫は、遂に耐えかねて ― 絶望の余り、「苦しみの無い世界に帰りたい」を思い出し、赦しを乞うのです。
それと同時に、かぐや姫は、自分が何故、地上に来たのかを思い出します。
「しむしむ」の身勝手な映画評&お出掛けなどなど
◎かぐや姫の罪と罰。
○犯した「罪」

作品中では明示されるコトはアリマセン。
しかし、多くのレビュアーが指摘しているとおり ― 月の世界(浄土)において、地上の輪廻を終えて心を乱すコトのない涅槃の地(悟りの境地に至った者が到達する場所)に居ながら、地上(不浄の地)への憧れを抱き、もう一度「生きたい」と願ったコトが罪だと考えられるでしょう。
「しむしむ」の身勝手な映画評&お出掛けなどなど
○与えられた罰。
「生きる」コトを謳歌したいと願ったかぐや姫から、幸せを奪い「帰りたい」と思わせる様な仕打ちをするコト。
つまり ― 自然の中で暮らすコトに「生きる実感」を見い出すかぐや姫に対し、都(文明の中)で暮らす様に仕向けるコト。更には、捨丸という存在を与え、捨丸以外はかぐや姫が受け入れない状況を創り出した上で、共に生きるコトも赦さない二重苦を罪を背負わされ、人とて生きるコトが罰だったのです。

捨丸が、かぐや姫と再会し「逃げよう!」と一緒に走り出すシーンには、様々な意見がある様ですが・・・。
月の住人が詠う詩「待つとし聞かば 今帰り来む」(あなたが待っているのならばすぐに帰ってきましょう)かぐや姫が憶えていたと言う点が意味深。
かぐや姫にとって、待っている人=捨丸
浄土で悟りの境地にあった筈のかぐや姫が、不浄の地(地上)に想いを馳せ、強く行きたいと思わせ、共に生きたい願わせる魂の結びつきがあるから飛翔シーンに繋がる。そう考えれば、二人の命の躍動感が、自然、地球と一体化している様に美しい(夢オチって点に興醒めって話もありますけどネ。でも、夢だから良い。人間は誰しも穢れにまみれて生きている。捨丸も例外じゃないってコト!)
月に見透かされる様に照らされ、落下していく様も赦されない二人なのだと思わされました。
「しむしむ」の身勝手な映画評&お出掛けなどなど
かぐや姫の幸せとは、「この世界でありのままに生きる」コト。「お父様の願う幸せ(天の思し召し)が私には辛かった」かぐや姫に言われ、初めて気づいた
ひたすらにかぐや姫の幸せを願って、「天の思し召し」と信じていたコトは月世界の過酷な罰でしかなかった・・・。自分の願う幸せこそがかぐや姫を苦しめていたのだという点はお互いに悲し過ぎます。

かぐや姫は、赦されますが・・・。
○それは、月に帰るというコト。
自らが願ったコトで罰として「生きる」に下ってきた地上。そこには、逃れられない苦悩に心を乱しながらも営まれる人間の生活がある。
人間には心があるから悲しみ、苦しむ。生きるコトは「苦」の連続。しかし、その中にも希望を見出し、喜び、笑い合うコトが出来るのも人間。そこには「生きる糧」「生きている実感」が存在する。

かぐや姫は、人間として「生きた」日々を惜しみながら(「鳥虫獣草木花と共に力強く活き活きと生きたい」と強く願いつつも・・・)も全てを忘れる羽衣を纏い、月に帰って行く途中・・・最後に地上を想い振り返るのです。
何故か?  かぐや姫が地上で過ごした日々は、魂に月の掟ですら掻き消せない「生きる歓び」を確かに刻み込んでいたからに他ならないからでしょう。

かぐや姫の苦悩、葛藤を通して、この世は苦悩に満ち不浄かも知れない。けれど、豊かな自然があり、人の情けが存在する。それらは、美しく、愛おしいモノであり、ソコには「歓び」が確かに存在する。その「歓び」に向かって、人間は生きる意味を見出し「生きる実感」を持って「生きる」コトが出来るのだと教えてくれます。
命あるものとして生きること、その素晴らしさを!!!



画創りに関しては、大きく評価(好き嫌い)が分かれる所だと思いますが、水彩画風の淡い配色で描かれた画面は、優しいタッチで表現豊かに動き回る様は、素晴らしい!心情がそのままアニメの動きとして表現されいて、雄弁に語りかけてきます。
また、自然描写も特筆すべきクオリティーでした。

「しむしむ」の身勝手な映画評&お出掛けなどなど「しむしむ」の身勝手な映画評&お出掛けなどなど

作品のメッセージ性は強くのレビューを読んで「難しそう」「重そう」と思った方、安心して下さい。実際の作品は、画の雰囲気等や、コミカルな動き、また演出もあってすんなりと入ってイケマスよ。
挿入歌の「わらべ唄」、エンドロールで流れる二階堂和美さんが歌う、「いのちの記憶」も必聴デス!!!

各キャラクターも魅力的何となく声をあてている俳優に似せている部分もある様な気もします(笑)


「しむしむ」の身勝手な映画評&お出掛けなどなど「しむしむ」の身勝手な映画評&お出掛けなどなど

の顔は地井さんに見えました。懐かしさと同時に、それだけで泣けてきましたよ。

多くの人に見て欲しい作品です。

<最後に>
個人的にツボだったキャラは女童
スピンオフを創って欲しい位ッス。

職場の異動や、職場での立場の変化、結婚などを経て試写会はおろか映画館に足を運ぶ機会は激減というか皆無に近い状況・・・。

そして、更新の頻度も激減して今に至ります。

それでも今までブログを続けてこれたのは、一重にこのブログを読んで下さる皆様との交流があるからです。

皆様に最大級の感謝を!

 

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