故松本零士氏を偲んで、過去記事を少し治して再投稿です。
「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」

監督:松本零士、舛田利雄
出演:冨山敬、麻上洋子、納谷悟朗、仲村秀生、青野武
<あらすじ>
ガミラス星との長い戦いが終わり、地球は順調に復興していた。ヤマトは廃艦になり、古代らは輸送船の護衛任務につく。だが、またもや人類に危機が迫ってい た。宇宙の彼方から全宇宙の征服をたくらむ白色彗星帝国が接近していたのだ。そんなとき、古代は未知の星から発信された通信をキャッチする。それはテレサ という女性からの助けを求めるメッセージだった。だが、地球連邦政府は取り合おうとしない。古代らは宇宙戦艦ヤマトで極秘に出航し、発信源の星へと向かう のだったが…。(allcinema ONLINE)
<キャッチコピー>
永遠の愛とロマンをのせて――
ヤマトはいま、最後の戦いが待つ宇宙のかなたへ…
<マメ知識>
○観客動員数 400万人
○興行収入 43億円
○配給収入 21億円
この映画が公開された1978年は「スター・ウォーズ」(配給収入43億円)や「未知との遭遇」(配給収入32億円)が日本で公開されていて、日本映画全般が低調だったようです。さらに、その中のアニメ映画となると、一般に認知されていない状態であったにも関わらず、配給収入21億円は凄いとしか言いようがありませんね。
さらに、興行収入と配給収入は「魔女の宅急便」、観客動員数は「もののけ姫」に抜かされるまで記録を維持していたと言うから驚きです。
単なる子ども向けのアニメでは無くて、映画作品としてのクオリティーの高さが伺い知れますね。
<感想など>
つらつらと書いてきましたが、この映画が公開された当時私は小学校の低学年。
こんな凄い映画だという予備知識なんて欠片もありませんでした。
しかも、今回調べて初めて「愛の戦士たち」がついていることを知った始末です。
この映画を語っていいのでしょうか?
でも、語っちゃいます!
それを踏まえて・・・・・
断片的な記憶を基に書かせて頂きます。
この作品のテーマは「愛」と「死」のような気がします。
ヤマトの乗組員たちは、地球や宇宙の平和を守るため、圧倒的な力を持つ敵に戦いを挑みます。
愛するべきモノを守るために、
一人、また一人と己の身を顧みず
「愛」のために「死」を選ぶ。
それぞれの死に様が印象的でした。覚えている範囲で・・・
①要塞都市出現の場面にて
要塞都市からの砲撃にて徳川、佐渡が、そして森も息を引き取る。
②要塞都市への攻撃の場面にて(ここからが本番?)
ヤマト艦載機隊パイロットの山本が古代の乗ったコスモゼロをかばい被
弾。敬礼しながら要塞都市に激突。
③都市内部の動力炉の爆破を画策・・・その場面にて
空間騎兵隊隊長の齋藤が爆弾をセットしている真田を守り、敵の砲撃を受け
て仁王立ちのまま死に至る。また、その真田も起爆装置を押し自ら
も戦死。
TVシリーズの頃から思い入れタップリ、作品中の登場人物たちと完全に自己同一化を果たした子どもの頃の私は身を引きちぎられる想いで画面を観ていました。
そして、巨大戦艦の出現。
満身創痍、エネルギーも底を尽きかけたヤマト。
これ以上、皆を苦しめないで~っ!!
(子どもの頃の私の魂の叫び)
(「の」が多くてスミマセン)
でも、当然そんなことはお構い無しでストーリーは佳境に・・・・・・。
敵: 「わたしが宇宙の法だ。宇宙の秩序だ」
古代:「ちがう、断じてちがう。宇宙は母なのだ。そこで生まれた生命は全て平等で
なければならない」
「俺は戦う、断固として戦う」
しかし、万策尽きた古代は、生き残った乗組員を
「命というのこの宇宙いっぱいに広がって、永遠に続くものじゃないのか? 俺はこれから、そういう命に自分の命を換えにいくんだ。これは死ではない」
と説得し、避難させる。
その後、ヤマトはテレサと共に巨大戦艦へ向けて進み出す。
全ての仲間達が微笑みかけ、ヤマトは光の中へ、
そして、まばゆい一瞬の光を残し、
ヤマトは消えた・・・・・。
私は、眼前で起こっていることが信じられず、要塞都市出現のくだりからは涙が止まりません でした。
映画が終わり、
主題歌の「ヤマトより愛をこめて」が流れだし
「今はさらばと言わないでくれ」
のフレーズで更に号泣。
暫く椅子から立ち上がれず、一緒に行った亡父が笑っていたのを今でも鮮明に覚えています。
当時の私にとっては、これ以上ないであろう喪失感を味わった唯一無二の映画でした。
「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」は、その後のアニメ映画の発展に大きく寄与した記念すべき名作だと思います。
松本零士氏の魂よ安かれ。