監督:中島哲也(下妻物語、嫌われ松子の一生)
出演:役所広司、アヤカ・ウィルソン、妻夫木聡、土屋アンナ、阿部サダヲ、加瀬亮、小池栄子
    劇団ひとり、山内圭哉、國村隼、上川隆也


<あらすじ>
ちょっと変わった人たちが入院している病院が舞台。
その中でもわがまま放題のクソジジイこと大貫は、病院中の嫌われ者。
大貫は、極貧の少年時代から一代で巨万の富を築きあげた大企業の会長。周囲すべての人を敵だと思い常に威張り、当り散らして入院生活を送っていた。
そんな大貫の口癖は「お前が私の名前を知っているだけで腹が立つ」
ある日大貫はパコという名前の少女と出会う。
パコは毎日、絵本を楽しそうに読んでいる。無邪気で天使のようなパコ。ふとしたキッカケで大貫はパコに絵本を読んでやることに。しかし、そんなパコを大貫は自分の勘違いで殴ってしまう。
翌日、パコは何事も無かったように大貫に微笑みかけ近づく。戸惑う大貫。パコは大貫のことを知らないと言う。
実は、パコの記憶は一日しかもたず一晩眠ると全て忘れてしまうのだった。
それを知った大貫は自分の行いを反省し、パコの頬に優しく触れる。
その時、奇跡が・・・。
大貫は今までの自分の人生を恥、パコのために何かをしよう、何か出来るのでないかと思いはじめる。
そしてパコの大好きな絵本のお芝居を行うことを思いつき、病院の人達とパコの心に忘れられない思い出を残そうと奮闘していく。

<感想など>
舞台が基になっているストーリーを「下妻物語」「嫌われ松子の一生」で話題となった中島哲也監督が映画化。
キャストは、役所広司・妻夫木聡・土屋アンナ・阿部サダヲ・加瀬亮・小池栄子・上川隆也・劇団ひとり・山内圭哉等々の演技派から超個性派まで取りそろえたオールスターキャスト。

濃い演技をする俳優陣と個性的な演出をする監督のコラボに期待がかかりますね。


極度にデフォルメされた登場人物と原色を多用した鮮やかな画、実写とCGの融合など目を引く要素が沢山あります。
登場人物などは、あまりにデフォルメされ過ぎていて 暫く誰だか分からない俳優さんもいました。そして外見だけでなく、性格も極端。「こんな奴いねえよ」と笑ってしまいますが、それは誰もが持っている個性を際立たせたもので観客は、登場人物の誰かに、もしくは皆に感情移入が出来ると思います。
画の創り方は「いかにも、中島監督的」。どこか「チャーリーとチョコレート工場」に通じるところがあると思いました。
ギャグも満載で阿部サダヲ をはじめ突き抜けた演技で笑わそうとしてくれます。ただし!のっけから、ハイテンションなので 「置いて行かれないように注意して下さい!!」 更に、小ネタも随所に散りばめられていて、知っている人は思わずニヤリって感じですよ。
また、クライマックスでは病人の登場人物に代わって絵本の世界から飛び出したCGのキャラクター達が派手なアクションシーンを見せてくれます。 3DのフルCGと実写の合成は日本の劇場長編映画では史上初(配給元発表による)とのこと ですが、違和感無く盛り上げてくれていて、この映画の見所の一つです。

表面的には派手でハチャメチャな印象を受ける人もいるかも知れませんが、ストーリーそのものはファンタジーの王道 を行くものでした。


映画のコピーで 「笑って、泣いて、心に虹がでる。~」 とありましたが、とにかくストーリー展開が早く、特に後半は感動の後にギャグ、ギャグの後に感動と サンドイッチ状態 でたたみかけてきますので覚悟が必要です。
その場でゆっくり泣きに没頭できない人も多いのでは?と推察します。

ファンタジーが好きな人(ブラックな要素もあり)、笑いたい人、感動したい人、ハイテンションムービーが好きな人には、お勧めです。

9月13日公開です。