「引き寄せの法則」は、

個人が人生を充実させるための思想です。

 

これに対し「生まれ変わり理論」は、

そもそも、人生は一回だけではなく(輪廻転生)、

人にしたことが自分に返ってくる(因果応報)、

という考え方です。

 

今回は、

これら二つの考え方がどのように共存し、

互いに補完し合うことができるのかを

探っていきます。

 

 

引き寄せの法則は?

ここで引き寄せの法則について復習です。

心に強く思い描いたことが現実に引き寄せられるという考え方で、

19世紀のアメリカで、

聖書原理主義的なキリスト教プロテスタントカルバン派に抗議する形で生まれた、

ニューソートという思想をベースとしています。

 

ポジティブなイメージを持ち、

個人の欲求や夢を肯定することで、

それを現実化する力があるとされています。

 

成功したいと思えば、

その思いが現実の行動、出来事、環境に反映され、

結果として成功を手にするというものです。

 

 

生まれ変わり理論の流れ

生まれ変わり理論の歴史は、

古くは古代エジプト文明の頃からあります

(それ以前は記録が無く何とも言えません)。

 

インドでは、

外部からやってきたアーリア人が支配の為にバラモン教を作った頃から有り、

仏教によっても存在は否定されず(輪廻転生からの解脱を推奨しているが)、

カースト制を肯定する形でヒンズー教に引き継がれました。

 

西洋では、

ユダヤ教のカバラという経典に記述されており、

キリストが属していたユダヤ教のエッセネ派でも肯定されていました。

 

キリスト本人も特に生まれ変わりは否定していなかった様です。

 

しかし、

キリスト教の教団としては後世の人が開いたコンスタンティノープル公会議で

生まれ変わりは無いことと定められ、

それが今でも続いています。

 

その後出てきた科学によっても否定され続けています。

 

一神教や科学の様に、

直線的に発展しようとする思想とは、

相性が悪かったのかもしれません。

 

 

日本では、

明治維新の頃に西洋科学を輸入しており、

以降、

公の学問の世界では認められていないものと思われます。

 

しかし、1980年代にトロント大学の医学部教授である

ジョエルLホイットン博士が「Life between life(邦題:輪廻転生)」

を出版し、科学の住人の一部がこれを肯定する様になりました。

 

退行催眠をする治療に用いる精神科の医師達が、

生まれ変わりは存在するとしか説明できないと主張を始めたのです。

 

特に、前世の記憶と、

本人の知りようがない歴史的事実との一致例が

が数多く見られ、否定することが難しくなりました。

 

また、中間世で出てくる偉大な存在の発言内容に、

強く心を動かされ、より生まれ変わりを強く確信する様です。

 

科学が発展した現代でも一定の説得力があり、

これは大きな前進でした。

 

日本でも、

元福島大学教授の飯田史彦さんや

東大名誉教授で救急医療が専門の矢作直樹さんなどが

多くの著作を出しており、

日本に退行催眠による成果をまとまった形で紹介してくれています。

 

飯田史彦さんが最初に出した「生きがい創造」が特に名著だと思います。

テレビでも、江原啓之さん(最近見かけませんが)が「オーラの泉」という番組で、

霊視という形ですが、

生まれ変わりについて大っぴらに話して普及に尽力したと思います。

 

少しずつ日本人の間に、

自然と生まれ変わりの思想が

戻りつつあるのが現在ではないでしょうか。

 

なお、

統計を取ると、

日本人のうち、約半数が生まれ変わりを肯定的に捉えている様です。

 

 

生まれ変わり理論とは?

生まれ変わり理論は、

魂の永遠性を前提にし、

輪廻転生を肯定する立場です。

 

魂は死後も存在し、

新たな人生を繰り返しながら成長を続けるというものです。

 

以下もう少し詳しく見ていきます。

 

 

生まれ変わりのルーティーン

まず、生まれ変わりのルーティーンを見てみましょう。

 

これらはすべて、

数多くの退行催眠から得られた情報によるものです。

 

生まれ変わり理論では、

魂は生まれる前に人生を計画し、

成長の試練を与えてくれる夫婦を選んで生まれてくるとされています。

 

そして、生まれる前にすべての記憶を忘れます。

 

妊娠三か月くらいで胎内出入りするようになります。

 

誕生してからは、

赤ん坊の頃はやがて心(魂)主体の存在ですが、

しだいに肉体に繋がった脳による顕在意識との境界が薄れ、自我が形成されます。

 

そして、自我によって計画しておいた試練を経験します。

 

記憶を無くしているので、

何が正解かは分からない状態で

試練を乗り越えようとすることで、

成長していくことができます。

 

計画を終えて亡くなると肉体から離れ自分の肉体や、

近親者を離れて観察できるようになります。

 

その後、トンネルを通ったり、川を渡ったりして、

お花畑の様なところに到着します。

 

そこでは、魂のレベルが同じ様な人たちに迎えられ、

指導する存在もいて、

生きてきた人生をすべて相手の立場で経験し直して

反省し、学んでいきます。

 

その後、次の人生を計画し始めるところで、

ルーティーンのワンサイクルです。

 

 

生まれ変わりの目的

退行催眠において、

本人ではなく、指導する立場にある偉大な存在より、

生まれ変わりの目的について説得力を持って語られることがあります。

 

生まれ変わりの目的は、

個人の単位では、成長の為のプログラムです。

 

人間関係、病・ハンディキャップ、死などの思い通りにならないことを通して、

学ぶ為です。

 

そして、

なぜ個人の成長が必要かというと、

宇宙(創造主)はそれだけで完璧で変化や成長が無い為、

わざと分離した存在を作って、

その存在に成長させることで、

自分も成長を感じる為です。

 

宇宙そのものが成長を体験する為に、

疑似的に宇宙から分離し、

現世の厳しい環境での成長を繰り返す人間を作ったという考え方です。

 

また成長の為に、

人間はわざと前世の記憶を失う設定とされているということです。

 

なお、ここでの成長とは、

自分が与えられなくても、

いかに自発的に人に与えられるか、

与える力、キャパシティを大きくしていく、

というニュアンスです。

 

 

生まれ変わり理論と引き寄せの法則の共存

一見すると、

引き寄せの法則と生まれ変わり理論は相容れないように思えます。

 

引き寄せの法則は、

自分の幸福や成功に主眼を置いており、

対して、生まれ変わり理論は、

他人を幸せにできる能力を上げることを強調します。

 

この反対の考え方を統合することはできるのでしょうか。

 

 

目的の統合

前述の通り、

引き寄せの法則は、

「個人の幸福のため」に「宇宙」が存在するという世界観を持ちます。

 

一方で、生まれ変わり理論では、

「宇宙の幸福ために」に「個人」が存在するとなります。

 

一見矛盾していて正反対です。

 

しかし、

「個人の幸福」と「宇宙の幸福」は本来一致するのではないかと感じています。

 

これを一致させる為のキーワードは、

一気通貫で存在し続ける魂の「使命」ではないでしょうか。

 

これを見つけてさらにその能力を伸ばすことに

よってこそ、

矛盾した両者を満足させられるものと思います。

引き寄せの法則によって成功した人たちは、

結果として自分の特性を最大限に生かせる、

「使命」を見つけ、

それによって多くの人を幸せにでき、

それによって幸せになれているものと思います。

 

生まれ変わり理論を満たすような、

自分という魂にふさわしい使命を見つけ、

それを効率よく実現する為の引き寄せの法則を活用するということにより、

自分が計画していた人生においてベストの

選択、行動が可能になるものと思います。

 

結局、

イメージして引き寄せているつもりだが、

「使命」を思い出しているということになるのかもしれません。

 

 

目的から外れると

一方、

自分の経験上ですが、

自分の為だけの快楽のみを追求する様な目的を立てると、

間違いに気づかせるため、

どんどん人生が悪い方に進んでいく感じがします。

 

自分は途中で引き返しましたが、

その方向性で引き寄せを続けたらどうなるか考えると、

怖いです。

 

 

まとめ

私自身魂レベルでで大切なの目的というか存在理由は、

音楽で人と感動を共有することと、

精神面からの真理の探究です。

 

人生の試練も、

この方面のスキルをアップさせる為に起こってきた感じがしますし、

この存在理由に沿った引き寄せは上手くいく感じがします。

 

この方向性を大切にしながら、

「使命」が何かを探究しつつ、

使命達成の加速装置として引き寄せの法則の法則も活用していきたいと思っています。

 

それでは。