こんにちは、ひでちぇろです。

早速、 ジェームズ・アレンとナポレオン・ヒルの続き、

思想の後半です。


エスター・ヒックスとジェリー・ヒックスの「引き寄せの法則ーエイブラハムとの対話」

「引き寄せの法則ーエイブラハムとの対話」のエスター・ヒックスとジェリー・ヒックス夫妻です。

題名がそのまま引き寄せの法則であることからも分かるとおり、
決定版とも言えます。

また、
瞑想によって、エスターがエイブラハムという存在にチャネリングして、妻のジェリーが質問して対話する形式であり、
だいぶスピリチュアル分野に傾いた印象です。

著作で示されている主な内容は次の通りです。

1. 引き寄せの法則:
それ自身に似たもの(近い波長のもの)を引き寄せること。ことわざで言えば「類は友を呼ぶ」ということです。

2. 意図的な創造の方法論:
自分の感情に注意を払い、好きなことをする意図を明確にイメージすることです。

3. 許容し可能にする術:
他人は他人、自分は自分と考え、他人の言動に影響されないことです。
自分の心が発した波長によって引き寄せるという、
行動よりも想いが現象に与える影響が、より強調されています。

ロンダ・バーンの「ザ・シークレット」

続いて、
「ザ・シークレット」のロンダ・バーンです。
「ザ・シークレット」は映画にもなっており、
著作も独特の構成で、
著名人の言葉がちりばめられ、その後に格言のような言葉が並んでいます。

考え方はニューソートやニューエイジの思想を汲んでいますが、
行動をそれほど重要視していない印象があります。

特にナポレオン・ヒルまでは情熱を持って行動することが前提でしたが、
バーンは想いが宇宙を創っていると主張し、
豊かな想いを持てば必ず成功する、
病や貧乏の様なネガティブなものもすべて想いが原因、
という引き寄せ原理主義です。

このニュアンスが日本の引き寄せ系の思想や著作に多くの影響を与えている様に感じられます。
(写真はロンダ・バーンです。)





バシャール

次に紹介するのは、
スピリチュアル部門代表のバシャールです。
ダリル・アンカがUFOを見てからできるようになった宇宙存在バシャールとチャネリングして語ったセッションの会話が著作にまとめられています。

バシャールの主張は、
ワクワク感じることを情熱を持って体系的、継続的にやることが真の自分を表現することであり、
それこそが人生の目的というものです。

また、
何かを決断する度にそれに伴う平行宇宙を選択しているとか、
時間の概念は人が作り出したものであり今ここに過去も未来も同時に存在しているなど、
時間論、存在論的な前提も納得感があります。

セッションでの対話に触れると、
誠実さやポジティブさが伝わってきて救われる印象です。

日本での最近の動向

アメリカ発の思想に比べてオリジナル度は少し下がりますが、
日本の動向についても触れておきます。

10年以上前は、
ユング心理学や仏教のように、
個人の心の奥底と世界が繋がっているという思想を根拠に、
思いが実現するという考えが多かったように感じます。

最近では、
量子力学における、
二重スリットに波の性質を持った電子や光子をスリットに通す実験で、
人が観察したときだけ光が粒子として計測されることや(観察=心によってエネルギーが物質化する)、
ゼロポイントフィールドにすべての情報が畳み込まれているという理論等を根拠として、
想いが実現することを主張するケースが増えてきた様に思います。

考察とまとめ

こうやって著作を順に見ていくと、
心の中で思ったことが現実していく主張は同じですが、
時代を経るごとに、
想う事と結果の間にある行動を重視しない方向に変わってきている感じがします。

引き寄せの法則が大衆化した結果かもしれません。
また、
私個人の感想としては、
そもそも今目標でいいのかとか、
そもそも何がやりたいことなのかという別の問題もあります。

何を目指すことが幸福なのかという問いです。
この問題についても、引き続き考えていきます。

以上、

引き寄せの法則に関連する主要な著作を通して、
その思想と若干の考察について書きました。

自分の人生にどう役立てるか、
再考するきっかけになれば幸いです。

次回以降は、
引き寄せの法則と他の思想体系を対比させつつ、
別の角度から考えていきます。

もう少し後の方で音楽の話もします。

それでは。