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音楽の音の三要素は、大きさ、音程、音色、

と言われますが、

 

その中から、今回は「音色」についてです。

 

 

音色が発生するメカニズムを簡単に説明します。

 

楽器や人の声など、

音楽に使われる音には

倍音というものが含まれています。

倍音とは、振動数を2倍、3倍、4倍・・・・

と整数倍した音です。

 

これに対して一番下の基本となる音を基音と呼んでいて、

基音と倍音から音楽で使われる、楽音が出来ています。

 

 

オーケストラの楽器で言うと、

クラリネットは奇数倍の倍音が多くてよく通る音だったり、

トランペットは高めの倍音が多くて華やかだったり、

打楽器は整数倍以外の音も混ざっいて音程が分かりにくかったりと、

 

音の特徴が倍音の構成である程度説明できます。

 

大雑把にはそうなのですが、

例えば、多くのバイオリン奏者が賞賛する、

ストラディバリなどの古いクレモナ製バイオリンの音色は、

人が聴くと分かるものの、

音響学的にはなかなか違いが解明できない様です。

 

ここら辺は、

ストラディバリと知らされなかったら分からないのでは?

という意見もありそうですが、

私個人としては、

コンサートホールで聴いた経験だけですが、

それなりに有意な違いは有るのではないかと思っています。

 

それで、

人間は機械でもなかなか特徴を見出せない様な

音色の違いを聴き分ける能力があるとして、

それはなぜでしょうか。

 

 

 

まだ、人間の文明がそれほど発達していなかった、

狩猟、採取の生活をしていた頃について考えます。

 

人間は他の野生動物と同じ様な立場で、

森の中に入って狩りをしなければなりません。

 

そうすると、

熊などの自分を捕食するかもしれない動物や、

食料になるかもしれない動物の存在を知る為に、

五感をフルに使っていたと思われます。

 

この時には、少しの音ですべての情報を得る必要があります。

 

それが生死を分けるわけですから、

「少しの音ですべての情報を得る能力」が発達します。

 

これは、人間が地球上に登場する前からすべての動物に言えることで、

太古から発達してきた能力と思われます。

少々機械を使って分析してもこの能力にはかなわないかもしれません。

 

人間には、

「聴力」及びそれと組み合わさった

非常に高度な「脳の分析プログラム」が備わっているということです。

 

ですので、

音色という少ない情報ですべてを分かってしまう能力を、

訓練せずともみんなが持っているということです。

 

 

 

音楽を演奏する立場から考えても、

「音色」という情報の器は、

相当容量が大きく、深さがあると思われます。

 

「音色」という器のなかに圧縮して収納された情報が

受け手のなかでひも解かれると、

相手の人生を生きている感覚が伝わる。

生命を生きている感覚が分かる。

というレベルまで、

情報は伝わるものと考えます。

 

ある部分では言語を超えています。

「音色」とはそれくらいの高度な情報伝達手段です。

 

 

しかし、演奏においてこの音色というものを、

どれだけ意図的に操作できるのでしょうか。

 

まず、基本となる音色を意図的に創るのは難しいと考えます。

料理の素材の味までは操作できないという感じです。

 

音色には、曲の習熟度、音楽に対する態度、技術、(楽器の値段も)

全部出てしまうので。

 

音色には、

自分の成長度がすべて現れますし、

太古の昔から野生で鍛えられた人の耳はなかなか騙せません。

 

 

 

ですので、

基礎練習による技術の向上、

勉強して音楽の理解を深める、

いい音楽に触れる、

色々経験して、いろんな感情を味わって

幅広いものの考え方ができる様になり、

 

ということが集積して「音色」に出るのでしょう。

 

そして、

演奏者のそういう生きざまの集積を

「音色」というフィルターを通して

共感するのが音楽の喜びの一つなのでしょうね。

 

「音色」については以上です。

 

 

それでは。