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今回は、メンデルスゾーンの音楽と人生についてです。
メンデルスゾーンは
モーツァルトと同じく神童の呼び声が高かった人でした。
また、それだけではなく、
家が非常に裕福で、
高い知性と教養も兼ね備えていて、
ものすごくハイスペックだった人です。
彼の書いた曲についてですが、
まず、弦楽8重奏曲。
あまりにすべてのメロディーが美しくて、
しかも躍動感がある曲で、
私も、大学時代に聴いて一発で大好きになりました。
彼はこれを16歳で書いたそうですが、
同じくモーツァルトも、
16才で名曲である、
弦楽向けの3曲のディベルディメントを書いており、
モーツァルトクラスの才能感じさせる「神童」ですね。
それから、
ピアノソナタ、幻想曲集、無言歌集などのピアノ曲。
規模は小さいのですが、
そこに人生のすべてが詰まった、
ある意味バッハ的な宇宙を感じさせるような、
密度の濃い作品が多く、
どの曲も飽きさせることはありません。
バイオリン協奏曲。
このジャンルで最も有名な曲ですね
私も楽器はチェロなのですが、
この曲が好きで、
チェロの無い一浪時代に
当時家にあった1/2バイオリンをチェロ風に構えて、
よく弾いたものです。
最初の1~2分くらいですが。
メロディーが優れているだけでなく、
技巧的なことはさせずに
バイオリンの魅力を最大限に引き出していて、
本当に素晴らしい曲だと思います。
そして交響曲。
若い時にイタリアを弾いたことがあり、
2年前程前にスコットランドを弾きました。
私個人の感想ですが、
楽章ごとの魅力はすごくあるのですが、
モーツァルト、ベートーベン、ブラームスなどと比較して、
すこしだけ、何かが足りない気がしました。
このことについては、
またあとで書きます。
メンデルスゾーンの人生は、
ユダヤ人ながらもキリスト教徒で、
銀行家の裕福な家庭に生まれることでスタートします。
家も豪邸で
芸術家等が頻繁に訪れる様な
理想的な環境でした。
才能も申し分なく、
モーツァルトの幼少時の演奏を聴いたことのあるゲーテが、
メンデルスゾーンの7歳の時のピアノを聴いて、
モーツァルトより上と言ったくらいでした。
神童中の神童ですね。
親類縁者にも音楽関係者がいて、
大叔母がCPEバッハのパトロンであったりと
バッハ家との縁もあった様です。
バッハのマタイ受難曲の楽譜をこの大叔母から
プレゼントされていたりした様です。
そして、
バッハをはじめとした、バロックや古典派の復刻に
強い意欲をもっていたメンデルスゾーンは、
バッハのマタイ受難曲を編曲して、
20歳でピアノ伴奏兼指揮としてベルリンで上演し、
大成功をおさめ、一躍有名になりました。
この演奏会には、
詩人のハイネ、哲学者ヘーゲルも来ていた様です。
演奏されたのは大きいホールだったようですが、
入れなかった人が千人くらいいたとか。
ものすごい評判だったようです。
世間では、
「世界で最も偉大なキリスト教音楽をユダヤ人が復興させた」
と言われた様です。
その後、
イギリスに行っては、
ヴィクトリア女王に称賛されて謁見したり、
地元のドイツに、
ライプツィヒ音楽院を開いたりと、
音楽家としてこれ以上ないくらいの成功をおさめました。
しかしながら、
それまでは普通に健康だったものの、
あまりの多忙さが祟ったのか、遺伝なのか、
38歳にくも膜下出血で倒れて、亡くなってしまいます。
恵まれていたがゆえの密度が濃すぎた人生で、
成功しすぎ、多忙過ぎて若くして亡くなってしまった様です。
メンデルスゾーンの人となりですが、
自分でも絵を描けて絵画の素養もあったり、
5か国語を話せたりと、
文学や哲学についても知識がありと、
教養が高く、知的で穏やかな性格だった様です。
しかし、
まれにに興奮が止まらなくて手がつけられなくなることがあった様です。
遺伝的な原因とも言われていますが、
無から有を生み出す芸術家ですから、
そういう側面があっても不思議ではないと思います。
また彼は、
すべて与えられていた様でいて、
キリスト教徒でありながらもユダヤ人であることによる
偏見にさらされたこともあった様です。
本人もキリスト教の信仰を持ちながらも、
ユダヤ的価値観に共感する部分もあったようです。
メンデルスゾーンの人生は、
色々と受け取った才能や環境に対して、
与えられた人生の時間のなかで
音楽家としての人生をやりつくした。
天才としての運命をまっとうしたのだ、
と思います。
また、作曲以外の功績は、
クラシック界最大級の天才、
バッハを発掘して紹介したことです。
時代がやっとバッハに追いついた、
まさに今という時期に、
世界に対してバッハを紹介したというのも、
彼の人生の大きな役目だったのでしょう。
最後に、
私にとってのメンデルスゾーンです。
あくまで、私個人の感想ということで、
ご理解下さい。
まずは交響曲。
規模の大きい部類である交響曲は、
楽章ごとの部分はいいけれど、
「明」と「暗」の「暗」が部分が少し不足していて
物足りない感じがします。
恵まれた側の人が書いた暗は少し物足りないなあ、
素晴らしいんだけど。
といった感じです。
一方、
ピアノ曲とか、弦楽8重奏曲、弦楽四重奏曲の様な小規模の曲は、
素晴らしく感じます。
才能と魂が封じ込められていると感じます。
この違いはどこから来るのかですが、
おそらく、メンデルスゾーンは自分をすべては表に出さない
性格だったのではないかと推測しています。
しかし、その内側では表で見るより、
もっと充実して深い感情があった。
それが表に出ているのが小規模な曲たちではないか。
と感じています。
裕福な天才というより、
実際は繊細で内向的で音楽をこよなく愛する青年。
というのが私の中のイメージです。
私自身もどちらかといえば内向的な性格で、
内側の感情が音楽でやっと表に出せる部分かあり、
同じ匂いがする感じです。
なので、
普段はメンデルスゾーンの作品では、
室内楽やピアノ曲など、
彼の内面が出ている様な少し小規模な作品が好きですし、
今後もそういう曲を演奏してみたいと思っています。
今回はそんなところです。
それでは。