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今回は、ベートーベンです。

 

ハイドン、モーツァルトと合わせて、

古典派の3トップのうちの一人です。

 

私が初めてベートーベンに夢中になったのは、

中学2年の夏です。

 

ちょうど夏休みの宿題で、

交響曲第5番「運命」を聴いて感想を書け

という課題が出され、

聴いている内に、すっかり取りつかれてしまい

何度も何度も繰り返し聴く様になっていました。

 

私にとっては、

「交響曲」の原体験がちょうどベートーベンの「運命」でした。

 

特に、この曲の「暗」から「明」に至るストーリー展開で、

「明」になる4楽章に入った瞬間の高揚で初めて味わった感動は、

いまでも忘れられません。

 

 

次に夢中になったのが、

同じく交響曲の第6番「田園」でした。

 

父が、私があまりに夢中になっているのを見て、

カセットテープを買ってきてくれたのでした。

(まだCDのない時代です)

 

この曲もやはり、

美しい田園、小川のせせらぎみたいな

穏やかなシチュエーションだったのが、

嵐が来て雷がなってと「暗」の状態となり、

その後、嵐が去って田園のすばらしさを歌い上げる「明」

の状態となります。

 

この美しい描写とドラマチックなストーリーに、

またまた夢中になり、

運命と同じく何度も何度も聴きました。

 

 

 

その後、

都内の高校に入学し、

弦楽部という部活でチェロ始めました。

 

都内では、中央音楽会っていう催しがあり、

憧れの運命を、23区の北の方の地区の高校で

運命の4楽章だけを演奏しました。

 

やった感想ですが、

当時のメンバーにとっては

曲のレベルが高すぎて残念ながら消化不良でした。

 

その後、高校ではクラシック音楽の仲間もでき、

情報交換して、

ベートーベンの

他の交響曲、ピアノ協奏曲の「皇帝」、弦楽四重奏曲、

ピアノソナタ、バイオリンソナタ9番、5番

あたりを何度も聴きました。

 

 

中学、高校生時代の自分にとって、

ベートーベンは

高揚させてくれ、

感動もさせてくれる、

最高にカッコいいドイツの音楽でした。

 

 

 

その後私は、大学のオーケストラに入りました。

大学のオーケストラは、きっちり金管楽器のメンバーが

そろっていることもあり、若干小編成のベートーベンは

なかなかできませんでした。

主にロマン派が主体でした。

 

市民オーケストラの演奏会の手伝いで運命を弾いたくらいです。

 

 

そして、20台後半、

私にとって人生最初の暗黒期です。

仕事が大変かつ仕事そのものになじめず、

毎日が地獄という感じでした。

 

今から考えると、

うつ病に近い状態でした。

アルコールにも相当依存していました。

(今は健康の為、飲酒は週1~2回です)

 

この時期に弦楽四重筝曲の12~16番(後期の減額四重奏曲)に

救われました。

 

後期のこれらの曲は、

これまでの整ったストーリー展開から逸脱していて、

楽章が4個だけでなく、5や6のものがあったり、

厭世的だったり、

深いところから癒されたり、

ものすごく激しい感情が長時間つづいたり

という感じです。

 

暗黒期の自分にとって、

ダークな部分も含めて

非常に深いところでシンクロできました。

 

ベートーベンにとっても、

自分のより深いところを表現できた曲なのでしょう。

 

 

 

ベートーベンの人生は、

才能には恵まれて、

偉大な音楽家のおじいさんを尊敬して

音楽の道に進んだスタート地点は良かったのですが、

 

歌手の父は飲んべえで収入が途切れることもあり、

母も早くに亡くなって(しかもモーツァルトの弟子になろうかというタイミングで)

若い時から小さい兄弟を養わなくてはならず、

苦労が絶えなかった様です。

 

しかも、ご本人も癇癪持ちで、

変わり者だったらしく、

人間関係で色々苦労が絶えなかったでしょう。

 

そして、40で耳が聞こえなくなってしまい、

その状態で作曲は続けたものの、

56で亡くなるまで苦労の絶えない人生だったと思います。

 

しかし、

耳が聞こえなくなっても音楽への情熱を失わず、

貴族に雇われずに独立した音楽家の先駆け的存在であり、

文句なしに人類の財産と言える音楽をたくさん遺してくれました。

 

そして、ベートーベンの葬儀にはなんと2万人の人が訪れたそうです。

当時の人たちにも、

その偉大さは伝わっていたようです。

 

当時は当然キリスト教が強かった時代だと思われますが、

ベートーベン本人はキリスト教をあまり信じておらず、

リベラルな考えの持ち主だったようです。

 

あくまで私の感じるところですが、

「神」ではなく、「人類」を信じてその未来に

理想を抱いていたのではないでしょうか。

 

彼の音楽からは、

現代でも、その方向は間違いではなく、

普遍性があるということが強く感じられます。

 

ベートーベンの描く理想の世界。

 

人類がその状態に到達するまで、

彼の音楽は時代に合わせて演奏され、

聴かれ続けるのかもしれません。

 

 

ところで、

チェロの世界では、

 

バッハの無伴奏チェロ組曲が旧約聖書、

ベートーベンのチェロソナタが新約聖書

と言われています。

 

私もそろそろ、

バッハだけでなく、

ベートーベンの新約聖書の

どれか一曲に取り組んでみようかなと思います。

 

では、以上です。