ようこそ、ひでちぇろブログへ!!

 

 

禅問答の様な題名ですが、

演奏は自分で聴こえているのと、

傍から聴いているのでは大きく違うという話です。

 

オーケストラで弾いていると、

よく「走る」人がいます。

自分もやってしまうことがあります。

 

「走る」というのは、

一人で速いテンポで弾いてしまうことです。

 

アマチュアオーケストラではありがちで、

指揮者の方に指摘されやすいところです。

 

この、

「走る」原因をネットで調べると、

 

・興奮、緊張すると走りやすい。

・人と合わせると、一人で弾いているより走りやすい

・テンポの感じ方が一拍ずつで小刻みすぎて

 メロディー全体で感じていないので走りやすい

 

等々の原因がある様です。

 

テンポだけでなく、音色や音程の方でも、

 

・心地よい音色のつもりが自分に酔っただらしない音色となっている

・ビブラートが不適切

・完璧と思った音程がすごくいい加減

 

という感じで、細かく挙げていくときりが無さそうです。

 

結局、

レッスンを受けて分かっている人に指摘してもらったり、

録音して自分で聴いてみるしか

修正の方法はありません。

 

そして、それで終わらずに、

「自分の演奏は客観的にどう聴こえているか」、

という思考回路を常に自分の中に持つことが大切です。

 

そして、その思考回路を常に修正して育てていくことも大事です。

 

 

私の事になりますが、

 

20代後半に、バッハ作曲無伴奏チェロ組曲の1~6番の全曲

を録音してみたことがあります。

(当時はカセットテープでした)

 

また、オーケストラの練習録音を、チェロのトップの立場で

よく聴いていました。

 

この録音を聴く経験で、

自分の演奏の至らなさを本当に痛感しました。

 

特ににバッハの場合、

 

自分の録音と、

ヨーヨーマさん、ビルスマさんなどのCDと交互に聴く

という苦行をやってみましたが、

 

自分の音を聴いていて気持ち悪くなるくらい、

現実を突きつけられます。

(やりすぎに注意ですね)

 

オーケストラの方は少しましですが、

現場で思っていたよりもだいぶひどくて、

やはり落ち込みました。

 

しかし、

そうやって録音を聴くと、

 

弾いている時の感じと

傍で聴いている時の感じが、

だんだんリンクしてきます。

 

そして、

だんだん客観的に聴く自分が育ってきます。

 

これが有る程度できた上で、

少し離れた所にいる自分を想定し、

その自分が聴いている音を最適にする様に

イメージして演奏するとよいと思います。

 

 

とにかく、今ここにで体の中にいる

自分が感じていることよりも、

もっと意識を拡張すること。

そして、それを常に続けることが大切です。

 

客観的な自分を育てることは、

少々抽象的ですし、

ノウハウもあまり有りませんが、

 

それも含めた音楽の個性ですし

自分で切り開いていくのが良いと思います。

 

それでは。

 

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