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今日は、心理学とクラシック音楽について考えます。
心理学といっても、本当に色々ありますが、
一番分かりやすいのが実験系の心理学でしょうか。
外部から観察でき、
数値化できるところだけから理論を作る心理学です。
これに関しては、
人を動物レベルに扱って出した理論とも思えますので、
精神のより高い部分をお扱う
クラシック音楽との関係を考えても、
あまり成果は得られないのではないかと思います。
一番文脈が近いのが、臨床心理学ではないでしょうか。
精神科医であった、フロイト、ユング、アドラー
に始まり、
カウンセリングの始祖的存在のロジャーズとか、
日本人では河合隼雄さんを筆頭にした臨床心理の
専門家の方々等がいらっしゃいます。
これらの中でも特に、
ユングと河合隼雄さん、
ユングの心理学系列の理論は、
クラシック音楽と親和性が高いと思います。
また、これより後の時代に、
超常体験も理論に含めた
トランスパーソナル心理学が流行りますが、
広い目で見れば同じ系列と考えたいと思います。
ユング心理学の影響を受けた系譜の思想は、
人間の心を考える上で領域が広大です。
集合的無意識で、人類全体の心を一つとしてみなすところまで、
心理学で考慮しています。
拡大解釈すると、地球、太陽系、銀河系とか
宇宙とかも集合的無意識の範囲になるかもしれませんが、
とにかく、
つながった大きな一つの心を想定したのが慧眼です。
ここから、
宗教と近代医学派生の心理学が、
同じ事を語りだしたのです。
ユングの心理学では、
ペルソナ(外に見せている自分)
→個人の意識
→個人的無意識
→集合的無意識
という風に範囲広がります。
そして、この無意識領域を
夢の分析などを通じで探っていき、
原因を突き止めて心の病を治していきます。
クラシック音楽では、
病こそ治しませんが、
クラシック音楽発展の歴史は
心の範囲を拡げる歴史でもあったろうと思います。
バッハ、モーツァルトで一度は天国に到達したが
飽き足らず、
集合的無意識の領域をどんどん開拓して、
現代音楽まで来たのでしょう。
また、ユングの心理学では、
個性化と自己(セルフ)という概念があり、
人生の経験を通じて自分(自己=セルフ)を発見していく過程を
個性化と読んでいます。
個性化は成長というより、
より深みを知っていく感じですね。
クラシック音楽及びそれ以外の音楽も
その中にストーリーとしての、
個性化が含まれています。
音楽はそもそも成長、個性化する性質が有って、
平和や喜びがずっと続くことを好みません。
ある程度平和が続くと、
そこに苦しみが生じ、
その後に変容があり、一段成長して、
また違った喜びが得られるというストーリーが基本です。
たとえば、クラシック音楽での基本中の基本である
ソナタ形式というのは、
・第一主題、第二主題(提示部):外面と内面が幸福な状態
・展開部:苦難や冒険
・第一主題、転調した第二主題(再現部):外面は幸福。内面は一段成長して幸福
となっています。
まるで、
ユングの心理学にある個性化を一つの型にしたような
構成になっています。
というわけで、
少々まとまりずらかったですが、
音楽の中にも心理学の中にも個性化が有り、
相似な部分が多いです。
お互いもっと深いところで相補える可能性が
まだまだあると思います。
私も、
もっと探求していきたいと思います。
それでは。
