EUに金融取引税、欧州委員長:日本経済新聞
欧州連合(EU)のバローゾ欧州委員長は、
株式や債券などの売買に課税する金融取引課税を、
2014年にも導入する方針を表明した。
ドイツとフランスは賛成だが、欧州最大の金融センターを抱える英国は
強く反対する構えで、ユーロ圏17カ国だけの先行導入案も浮上している。
金融取引税を導入することで、
良い面もあるしもちろん悪い面もある。
良い面といえば、
そもそもこの金融取引税はトービンが提唱したとされ、
論文ではこの税を導入することで、
短期的な投機的売買を抑制する効果があるという。
今回の案では、
1回の取引ごとに0.1~0.01%の税をかけるとされており、
もし数億の取引が起これば、
数万~数十万の税金手数料が発生することになる。
最近の、機械で処理をする高速取引をおこなえば、
これが何十回何百回と繰り返され費用がかさむので、
短期取引抑制することができ、
しいては相場の乱高下を防ぐといわれている。
一方デメリットといえば、
こうした税金を導入することで投資が減り、
中にはオフショア地に企業が移転して、
空洞化が起こると懸念される。
それでもこのデメリットについて考察があるとすれば、
少し前に似たような税をブラジルで取り入れたようだが、
懸念するような事態は起きなかった。
そして、そもそもオフショア地に移動するような企業は、
既に移転していると思われるので、
空洞化が大規模に起こるとは考えにくい。
さらにその金融取引税逃れについて、
クルーグマンは以下のようにブログで言及 していた。
トレーダーは世界中に散らばっているが、
その取引の大部分が決済される(settled)、
つまり支払いが行われるのは、
ロンドンに位置する一機関だ、ということだ。
この集中によって、取引のコストが低く抑えられ、
それによって大規模な取引が可能になっている。
しかしそれはまた、そういった取引が、
比較的に容易に追跡でき、課税できる事を意味する。
つまり、投資取引は必ず金融機関を通して行われるので、
追跡が容易でいくらでも税金をかけることは可能だという。
政府や中央銀行は、これまでに幾度となく
金融市場の安定や救済のために、
市場に資金を投入してきた。
今回も金融取引税で得た資金は、
将来起こるであろう金融ショックのために
プールしておくという。
導入されてしかるべきだと思うのだが。