日本における成果主義 | 考え中の人

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小林秀行の「ひでぶくろ」
2006年、マクドナルドの原田社長は、
本格的に成果主義に着手しようと、
人事制度の改革を行った。

具体的には、
定年制の廃止や成果主義の導入である。



ところが、どうもそうした人事制度は、
日本の慣習には馴染まなかったようで、
再び定年制の再導入などの修正を迫られた。

この結果は、
これからの日本の人事制度を考えていくうえで、
非常に興味深いものである。


日本マクドナルドが定年制を復活
 

最も大きな問題は、
人材の育成ができなかったことである。

一見すると、成果主義を導入することで、
賞与を得ようと個々は自らの能力を磨いて、
業績に貢献しそうである。

ところが実際の現場では、上手くいかなかった。

マクドナルドでは、成果主義を導入することにより、
むしろベテランから若手への
教育がなされなくなったという。

ベテランは自らの保身のために、
技術を教えることがなくなった。

これには大きくわけて2つの理由がある。



1つには、日本企業の雇用の硬直性である。

いくらマクドナルドが成果主義だとしても、
周囲の企業は終身雇用である。

もしマクドナルドでクビになるものなら、
他に再就職するのは難しい。
(能力があれば別だが、そんな人はクビにならない)

そうならないためにも、
自己保身によりノウハウが共有されなかった。



さらにもうひとつは、成果主義といっても、
成果を残した者に対して賞与が与えられるため、
成績の取り合いになってしまった。

その点、海外では、
どちらかというとこれから業績をあげてくれそうな人に、
給与額を呈示することがある(年俸制のような)。

こうした措置と人事制度が
上手く噛み合わなかったのだろう。



最近では成果主義を取り入れているといえど、
それは終身雇用との組み合わせてで
上手くいっているケースがほとんどだ。

ところが完全な成果主義は、
日本慣習が流動的にならなければ、
取り入れても難しいことがよくわかった。

研究しがいのある、実証実験だったともいえる。