国内旅行が人気減

新型コロナウイルスの影響からの回復が進んでいた国内旅行に、物価高騰による実質賃金の低下が影を落としている。旅行大手JTBが実施した今年の夏休み旅行動向見通しの調査では、国内旅行者数が4年ぶりに前年を下回り、節約志向の高まりによるトーンダウンが鮮明になった。

 

 

 

海外旅行は回復なのに国内は減少

海外旅行に先んじて着実に回復しているかにみえた国内旅行が、令和2年以来4年ぶりに減少に転じた。国内旅行者数は4・2%減の6800万人、国内旅行消費額は4・2%減の2兆8560億円の見通し。

 

多くの消費者にとって旅行に費用をさく余裕がなくなっている状況は、海外旅行の動向にも反映されている。JTBの調査では、海外旅行者数は前年を超えたが、新型コロナ禍前(令和元年)の6割にも満たない。

 

 クラブツーリズムによると、日本から近い韓国や台湾、ベトナム、通貨が安いトルコなどへの旅行が伸びている。同社の広報担当者は「(お金、時間とも余裕がある層など)海外旅行は行ける層が絞られてきている」と話す。インバウンド(訪日客)需要が空前の活況をみせる一方、日本人向けの旅行ビジネスは曲がり角を迎えつつある。

 

 

 

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