スイッチ2が予約販売を開始した。

 日本人向けに安く売ってくれるというので、買っておこうかなという気になった。

 

 私は特定のタイトルだけをやりたくて、それが販売されたタイミングで本体を買い、クリアしたら売るという生活を20年以上、くりかえしてきた。

 そういうミニマリスト的な生き方を好んでいるが、結果的にニンテンドースイッチを3回も買う(無印、バッテリー強化版、有機EL)ハメになった。

 

 思い出(セーブデータ)くらいは残しておいてもバチは当たるまい、と当該タイトルのソフト本体だけは手元に置いている。

 ただ、この話は以前も書いたが、最近のゲームはセーブデータがソフト側ではなくハード側に残る、ということに気づくのが遅かった。

 

 昔のゲームは「カセット」にデータが保存された。

 最近のゲームもメモリカードにセーブされるものとばかり思っていたが、どうやらスイッチの場合は本体に記憶されるらしい……。

 

 

 そんなわけで、スイッチ2は買い直さず長く手元に置くことになるんだろうな、と思っていた。

 さしあたり、やりたいゲームもないので買う必要もそれほどないのだが、インフレの時代だし値上がりするまえに入手しておこうかな、という思いもあった。

 

 重めの予約サイトに飛ぶ。

 登録されているメールアドレスでログイン。

 

 一回しか応募できない、応募規約を確認してください、ふんふん、なるほどね。

 おひとり様1点かぎり、そりゃそうだ何個もいらん。

 

 申し込みサイトをそれなりに流し読んで、カートに入れる。

 ──結論から言うと、「応募条件」を満たしておらず弾かれた。

 

 

 ゲームプレイ時間が50時間以上。

 これはクリアしている。

 

 Nintendo Switch Onlineの加入期間が累計で12か月以上。

 残念ながら未達。

 

 ……いや、そりゃそうだろ、サードパーティのゲームがやりたくて「しかたなく」ハードを買ってるのに、なんで使いもしないニンテンドーのサイトに12か月もお布施を支払う必要があるんだよ?

 要するにニンテンドーのゲームをやらないやつには売らん、という姿勢だった。

 

 

 私は昔から「売らん」と言われたら「いらん」というタイプの男だった。

 売りたくない相手に、無理に売ってもらう必要がどこにある?

 

 他人の嫌がることをしてはいけません、という小学校の先生の教えを私ほど忠実に守ってる男も、なかなかいないと思う。

 女子が「やだー」と言ったら、それは「いやなこと」なので、彼女の身の上に二度と当該事案が引き起こされないように、衷心から祈るタイプだ。

 

 ダイレクト型自動車保険の会社から福祉車両は「入れん」と言われて以来、「だれが入るか」という姿勢を貫いている。

 売り渋る商人に対しては、できるだけ買わなくて済む方法を模索するべきだ。

 

 言ったことはやれ、できんことは言うな。

 この基本を、どこまでも貫くつもりで生きている。

 

 

 殴ったら殴り返されるし、売り渋ったら買い渋られるべきだと思っている。

 そんなわけでスイッチも、できるだけ買わない方向で生きていきたい。

 

 最近はゲームのマルチプラットフォーム化も進んでいる。

 PCでプレイできれば、それに越したことはない。

 

 ちなみに、この件についてニンテンドーを批判するつもりもない。

 彼らもよくよく考えて、この販売方法を選択したのだろうからだ。

 

 転売対策として、たしかに有効のようには思われる。

 ほんとうに使いたい人の手に、適切な価格で届くこと、これは重要だ。

 

 もちろん私も使うつもりで買おうとしたのだが、いま現在それほど欲しいわけでもない。

 ただ予防的に買っておこう、という私のようなユーザーはおそらく特殊なのだろう。

 

 

 任天堂がこの売り方を選んだということは、これが彼らにとって正しいからだ。

 そもそも量販店などで予約や行列すれば買えるわけだし、必要な人間はどんな手を使っても入手するのだろう。

 

 個人的には、あえて大企業のスキミング・プライシング(最初に高値をつける戦略)に乗っかる必要もない、と思っている。

 コアなユーザーで最初に最大の利益を出してもらってから、われわれライトユーザーは必要に応じて買えばいい。

 

 願わくはいずれ落ち着いてから、チャットやマウスなど私には不要な機能を削ったラインナップで、値下げされることを期待している。

 機能を削って安売りするというのは、いつもの任天堂のやり口だ。

 

 

 私はミニマリストなので、ゲーム機を所有しようという欲求があまりない。

 ゲームはクリアするまで使えればよく、使い終わったら売るか捨てる、という姿勢をスマホなどその他の日用品でも貫いている。

 

 ……ということは、スイッチもべつに買う必要はなくて、だれかに借りて使えばいいんじゃね?

 いや、セーブできないしな……。

 

 ともかくやりたいゲームが出てくるまで待つのが、最適解だと思う。

 欲しがりません、要るまでは。