PCの寿命は5年、という説がある。
 入門機のスペックだと、そうかもしれない。

 そんなCPUで出していいのかよ、というレベルの格安PCが「現行機種」として売られている。
 10年前のハイスペック機にも劣る性能だが、そもそも設計思想が異なる(安価・省電力)ので、それはそれで需要はあるのだろう。

 この手の入門機を、5年以上使うのは、さすがに厳しい。
 言い換えれば、ある程度の高コスパ機であれば、販売から5年どころか7~8年、場合によっては10年は使えると考えていい。

 もちろん用途にもよるが、私のように調べ物や文書作成程度であれば、そもそもの時点でオーバースペックが顕著だ。
 メモリ? 4ギガでじゅうぶんですよぉ。


 ここ十数年は、3世代(3年前)ほど型遅れの中古品を、発売時の数分の1の価格で買い、2~3年ほど使う、という方法でやりくりしてきた。
 現在はHPのトリプル画面出力の省スペース型を、メインPCとして使用している。

 これが安かった。
 おそらく会社などで使っていたPCだと思われるが、セキュリティのため記憶装置を取り除いた中古で、当時は半導体需要の逼迫などという事情がなかったため、おそろしく安かった(オークションで5000円くらいで落札した気がする)。

 もちろんSSDを用意するとか必要に応じてメモリを増設するとかOSをクリーンインストールするなどの手間はあるが、慣れればたいした作業ではない。
 この方法だと、準1線級のスペックが、ほんとうに安く実現できる。

 まあまあな性能を、かなり安く準備する最適解。
 なのだが、最近その法則が、ムーアの法則以上に通用しなくなってきている。

 出物自体はあるのかもしれないが、なかなか見つからないし、全体的に高い。
 リモートワークと世界的な半導体需要の逼迫は、自作PC業界(?)を直撃している。


 ゲーム機が買えない、というのもこの理由によるだろう。
 スイッチはふつうに手にはいるようになってきたが、PS5になるとまだまだ高嶺の花緒が切れる。

 言うまでもなく、コロナという引きこもり傾向が、需要を下支えしている。
 コロナ以前の中古が、ふつうに当時より高かったりする。

 あきらかにおかしい。
 中古PCのパーツなど、時が経つほど型遅れになり、劇的に安くなって当然なのに。

 おかげで私のライフスタイルも、変更を余儀なくされている。
 3世代くらいまえの高コスパ機を中古パーツでそろえ、現行型にもまあまあ通用するPC環境を激安で組み立てる、というスタイルだ。

 冒頭に書いた入門機など、安くなっている筐体もあるのだが、私がそろえたい「高コスパ機」においては、軒並み高止まりしている。
 価格がこなれるのを待つ、という戦略は一時的に破綻していると考えてよさそうだ。


 いまこの文書を書き込んでいる、2年前に買った当時3年前のPCも、文書や動画程度にはじゅうぶんすぎる性能はある。
 そもそもゲームをしない人間だから、パスマーク5~6000もあれば日常の作業など余裕だ。

 最先端のゲーミングPCで、ベンチマーク何万もたたき出す必要性が、そもそもない。
 電気代もバカ高くなるし、むしろ低電圧の静音PCのほうが需要があるくらいだ(現にサブ機の思想はそちらに振っている)。

 とはいえ、つくりたい高コスパ環境。
 ナードというほどではないが、ガジェットに志向のあるタイプの男としては、たまに沸き起こる衝動をもてあます。

 世界がもうすこし落ち着いてきたら、また「1万円でできる最高の環境」を整えたい。
 それまではいましばし、5年前のi5にがんばってもらうとしよう。