避難小屋 学びの交じわり 歩禅道

TJAR、トップで通過する石塚選手

参加選手は皆さん崇高な志をお持ちです!

赤石岳避難小屋

長時間の登山の末に赤石岳避難小屋に到着する多くの登山者からは、社会的な地位や人間としての欲が削げ落ちるのか、素の人間同士として話ができることが、山小屋管理人としての喜びなんですよ、と管理人さんは語る

「自然の中を長時間歩く事で、無我になる『歩禅(ほぜん)』状態になるのかな」と管理人さんが付け加えた

様々な自然条件が織りなす高山の環境においては、自然から教わることが未だにいっぱいあるそうだ

標高3,000m級の山岳地帯では、花の傍らにある石をどけるだけで、次の年から花が咲かなくなり、気温10℃台の環境では、小屋の周りに暮らす小さな生き物一つ一つの生命が愛おしく感じるとのこと

「昔は、マナーの悪い登山者が多くて頻繁に叱ったものだが、最近の若い登山者は、マナーが良いんだよ!」と管理人さん

登山しながら落ちているゴミをいっぱい拾ってきた若い登山者に、嬉しくていっぱいご馳走しちゃったよ!」という話もあれば、山小屋付近で遭難しかけた高齢の登山者を叱ったという話も

20年前の装備で登ってきて、歩く力もなくなり倒れこんでしまったその高齢の登山者に、登山を諦めるように諭したそうだ

しかし、一年後にその方が、最新の装備で再度訪ねてきて、最初は誰か分からなかったが、自慢げな姿を見てびっくりしたそうだ

この方は当時80歳近い山男で、これまで赤石岳避難小屋を訪問した登山者の中では最高齢とのこと

タカネツメクサ

「何歳になってもやり直しができるんだ!」という事を再確認したという。ここを訪れる一人ひとりが他人には想像し得ない様々な人生を歩んでいる。そういった人々と交流できることが、山小屋管理人の醍醐味なのだ(山小屋レポートより)

赤石岳山頂