神和住 天然記念物 キリシマの里

芦田家のノトキリシマ

推定樹齢350年以上、八重霧島で、石川県天然記念物に指定

元々は樋の水が当たるような家のすぐ側にあった。クズ屋(茅葺き)の屋根から雪が落ちて枝が折れたままになっていた

昭和40年代半ば頃、造園家に勧められて庭の中央に移した

その後、少し弱ったが平成9年に柳田盆友会の人たちが来てコケを落として手入れし、客土してユンボで植え直した

鹿沼土が200俵入っとるんよ

それから樹勢は盛ん

はじめはハザの長木を屋根形にして茅をあてた雪囲い、次に板で雪小屋を作っただが雪に負けて追いつかん

そしたらある日、珠洲の三崎にレールがついた移動式の小屋で植木を守っている所があった

それがヒントになり、「仕事は大工やから自分で大きな雪小屋を作ってそっくりキリシマを囲んだ。それでも木がだんだんでこうなっていくから一回り大きいのを作った。そんなんして雪小屋を3代変えてった。今のは4代目で息子さんが作った

「芦田の家はシンダイがでかかった(資産家)らしい。今はちごうよ(笑)

在所の中斉(なかさい)やとなりの神和住(かみわずみ)には何本かキリシマがあるがどれも八重(二重咲き)なんで、ウチから株を分けたんやないかと思う

それから中斉は昔から神野(かんの)とのつながりが深く神野は宇出津(うしつ・港町)に近い

その辺りには八重霧島が多い。そういう流れでここへ来たのかもしれんが、家に由来は何も伝わっていない。」と話されています

庭には挿し木で増やしたノトキリシマがたくさんあり、欲しい人には販売している

たまに買うた人から質問がくるから水を欲しがる木やとか施肥はこうせんなとか答えとるが、聞かれるとうれしい

キリシマが満開の時は育てとる苗木も一緒に咲いて庭が真っ赤になる

あれはなんやと反対側の大きな車道を走っとる車が立ち寄る

バスは何台も来るしテレビ中継にも出た

毎年5月中旬より後、5月20日位が見頃

他の所より少し遅めやから見逃した人が最後に集まるんかな。」