みよしのは山もかすみて白雪のふりにしさとに春はきにけり・・・新古今和歌集

九十九王子の中でも別格とされた五体王子のひとつ藤代王子の旧址

「藤代神社」「藤白権現」「藤白若一王子権現」などとも呼ばれた

藤白鈴木氏が代々神職を務め、鈴木氏姓の発祥の地とされる鈴木屋敷がある

主祭神:饒速日命

御配神 :天照大神、熊野坐神、熊野速玉神、熊野夫須美神、祓戸大神

創建年代については不詳であるが、景行天皇の代の創建とされる

また、社殿は斉明天皇の牟婁の湯行幸の際に建立されたと伝わる

当神社の主祭神、饒速日命を祖神とする穂積氏の嫡流・藤白鈴木氏が社家として代々神職を務めた

また、後にはここを拠点として全国に熊野信仰を広めていくこととなる

熊野御幸の盛期には、九十九王子の中でも特に格式の高い五体王子のひとつとして崇敬され、熊野一の鳥居(熊野の入り口)とされて熊野詣の途上における要所であった

後鳥羽院参詣記(『明月記』所収)建仁元年(1201年)10月9日条に「御経供養」「白拍子」といった文字が見えるなど、歌会・里神楽・相撲などの奉納が行われるのが通例であった

境内東通用口から西へ抜けてゆく道はかつての熊野参詣道で、北側にある正面参道は近世の熊野街道の道筋につながっている

戦国時代の兵乱で社殿や神領を失った