唐崎の松にも春の琵琶湖かな・・・幸山師

唐崎神社鳥居&本殿

唐崎の夜雨の老松との景観は、天下の名勝として安藤広重らの浮世絵に描かれている

境内の中程に位置する現在の松は三代目

大正10年に枯死した二代目の松にかわって、その実生木を近くの駒繋ぎ場から移植したもので樹齢は50年から200年と推定されています

唐崎に群れて秋燕波を打ち

近江八景の碑に集う

二代目の松は、天正9年(1581)年に大風で倒れた一代目に代わり、天正19年に新庄駿河守らが良木を求めて植え替えたもので幹回り9mに及び、枝を多数の支柱に支えられた天下の名木として知られていました

今も境内の各所に残る枝を支えた石組みや支柱の礎石が往時の雄大さを忍ばせています

3代目は102年経過

2代目は340年

1代目が植えられたのは1241年頃、仁治2年鎌倉時代中期頃となる

唐崎の老松の通暦は782年と推定できる

郷里の南志見「住吉神社」の樹高28mのクロマツは樹齢600年以上だから大したものなのです

現在の唐崎は、史上に見える景観ではないものの、湖上に突き出た岬状の地形と老松が織りなす景観は今なお優れている

その歴史的由緒と、近江八景を具体的に体現できる数少ない場の一つとして貴重といえます