西国30番札所「宝厳寺唐門」(国宝)

慶長8年豊臣秀頼が、京都豊国廟の極楽門を移築し宝厳寺唐門とした

由緒書

唐門とは、唐破風を持つ門で、京都東山の豊国廟(秀吉の墓所)に建っていたものを、秀頼の命により片桐且元を普請奉行として移築されたもの

豪華絢爛と言われた桃山様式の「唐門」代表的遺構です

平成18年、オーストリアにあるエッゲンベルグ城で豊臣期大坂図屏風が発見されました

その絵中にこの門が大坂城にあった姿で、

本丸北方に架けられていた「極楽橋」の形が描かれています

唐門が付いたこの橋は、城内の堀などを越えて城主にいる本丸へと渡る廊下橋という形式の橋で、橋の上には屋根や望楼を持つ豪華なものです

大坂城の極楽橋は慶長元年(1596)に建造され、慶長5年(1600)に豊国廟へ移築されたことが分かっています

エッゲンベルグ城の絵図から判断して、竹生島の「唐門」は秀吉が建てた現存する大坂城唯一の遺構であることは間違いありません

観音堂には千手観音(重文)が安置されています

龍神拝所