墨に生きる「古梅園」創業1577年

月ならで雲の上まですみのぼる これはいかなるゆえん成らん・・・6代目・松井元泰

書道家の溪春先生をご案内しました

「墨」という名は「染み」からなまり伝えられてものといわれています。墨は煤を膠(にかわ)で固めて作られる

登録有形文化財

古梅園墨譜は、元泰とその子の元彙が木型などから取った拓本集が残る

宮内省御用・御墨司

我が国へは推古天皇の18年(西暦610年)高句麗の僧曇徴が製墨法を伝えたといわれています

製墨商標

材料や製品を運搬するためトロッコのレールが敷かれている

墨はその後朝廷や寺院において作られるようになり、時代を経て室町末期に市井の造墨家として古梅園が創業した

墨の香や奈良の都の古梅園・・・漱石

西 多賀城1500里・・・将軍藤原恵美朝臣・・・天平寶字6年12月

多賀城碑(宮城県宮城郡多賀城跡に現存する日本三大古碑の一つで、この道標は古梅園6世・松井元泰が享保14年(1729)5月に寄進したもの

他の2つは、上野の国「多胡日碑」と那須の国「国造碑」

製墨法が最も発展した江戸時代、古梅園は幕府の許可を得ながら、中国の製墨家との交流、研究を重ねより一層良質の良い墨をつくるようになり、その技は今も引き継がれています

440年間に培った伝統の技が受け継がれています

元泰が子孫に書き残した「玄々斎随筆」に「製剤をおろそかに欲をかまへて製出すれば、家業衰ふは是天道の理とおもふべし」

とても親切に応対してくださいました<m(__)m>

墨が誕生する工程、①採煙②膠溶解③配合・練り④型入れ⑤灰乾燥⑥自然乾燥⑦磨き⑧彩色と、手が込んでいます

 

 

墨にも顔色がある。竹林七賢、霞光、丸虎、高清、梅花墨

漆墨:超微粒子の最高級油煙を用いた最高級品

極上青墨:本藍を使用し、鮮やかな青みを出す

紅花墨:清国の造墨家と交流し製墨法を究めてつくりあげた銘墨の一つ

松煙墨:濃墨の時は吸収性のある明るい黒で、淡墨では穏やかな黒からにじみでてくる、かすかな青が非常に神秘的です

磨き上げられた伝統の技がいつまでも守り抜かれるよう願いを込めました

書道家の溪春氏をご案内できてよかったです

横壁を見ると建物の大きさがよくわかります

路傍の道祖神

にぎり墨体験(工場見学)は4000円より体験できます。予約すれば、墨の製造過程をご覧いただけます

書を学ばれている方、一度お訪ねになられたらいかがでしょうか!