般若心経を生きる・・・青山俊薫⑩

だから私たちは、自分から浄土のど真ん中に地獄をつくっているのです

18:00分、母屋での夕食会

最初から地獄があるわけではない。「私」を先として生きようとするとき、あるはずもない地獄を自らつくり出すことになるのです

当会の生みの親H先生のご挨拶

鈴木さんのように、ガンという重い病の中にあっても「ガンのおかげで」と拝めたとき、状況は少しも変わらぬそのままに、そこが浄土になるということです

赤田さんから差し入れていただいたビールで乾杯

だから彼岸とは、死んでから往くわけでもないし、ここを措いて他のどこかにあるわけでもない

食後の揮毫会では、赤田さんが差し入れてくださった「千枚田」で再び乾杯

そろそろと出かけて、どこかへ探しに行くというものではありません

1300年の歴史ある宿坊で飲む酒は格別の味がする

常に自分のいるところ、条件はちっとも変らぬままの、そこがそのまま彼岸になるのです

藤田渓春氏の筆入れ

私たちはいつも彼岸のど真ん中にいるのだと、私の智慧に導かれて気づき、目覚めること、これこそが「到彼岸」ということです

金文字で書き上げた「弼」(ひつ)※人を助けるの意

ですから人間だけ二度の誕生があるのです

神變(じんべん)の御縁を後の世へ継なぐ

この肉体を、この世にいただいたときは最初の誕生、仏の智慧に導かれて、永遠なる天地いっぱいの生命に目覚めたときが二度目の誕生です

藤田渓春氏と61代五鬼助夫人

その二度目につけられた名が戒名というわけです

揮毫した書の前で記念撮影

「戒」とは仏戒、いわば天地のルール、真理です

神變大菩薩(役行者の諡号)との約束を守って、1300年継続してきた小仲坊さんへ尊崇の念を込めて書き上げていただきました

たった一度のこの人生を、天地のルールに従って生きていこうと決意したとき、いただく名前が本当の意味での戒名です

息子さんが62代目を継がれると聞いています。1300年続いたことも奇跡ですが、この素晴らしい小仲坊を後の世へ継いでいただきたく存じます

青文字は、1993年11月「プレジデント」より

to be continued