般若心経を生きる・・・松原泰道⑤

6月2日13:36分、荒々し岩稜をむき出しにする赤岳の主峰部

まず釈尊が初めて説いた原始仏教の思想が時代を経るにつれて次第に加上されて、より高次の思想になりました。これが大乗仏教です

後ろは阿弥陀岳

南無四方 極楽世界 本願成就 阿弥陀仏

山頂には阿弥陀如来の石像や多数の講中碑が奉じられている

その大乗仏教の思想の神髄である「空」の思想を説く経典が『般若心経』なのです

岩稜帯が始まる時に右手に見えた峰々

心経は、釈尊の高弟の舎利子に、フィクションの観自在菩薩が「空」の思想の説法を説くという文学的表現を用いています

 

3点支持で岩を掴む

「色即是空 空即是色」のあとに、「舎利子 是諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減」と続きます 

15:58分キレット分岐

口語訳は「舎利子よ、この世においては、すべての存在するものには実体がないという特性がある

地獄図絵を見ているようだな

生じたということもなく、滅したということもなく、汚れたものでもなく、汚れを離れたものでもなく、減るということもなく、増やすということもない」

鎖場

「空」の実体は時間的には「不生不滅」、質の点から見れば「不垢不浄」、量の面から見れば「不増不減」ということなのです

アドレナリンの分泌が高まります

言い換えれば、「空」を「不」と言い換えて説明します

ところどころに雪が残ります

すなわち「空」と「不」は同じと解してよろしいのです

角度が増してくる

「不」という字から私たちが受け取る印象は、「不正」や「不死身」など、否定的な意味合いがほとんどですが、ここでは「超える」という意味です

やっと一息

したがって「不生不滅」は、永久に死なないという意味ではありません

真教寺尾根から旭岳2672m、権現岳2715mn西岳2398m、編笠山2523m

青文字は、1993年11月発行「プレジデント」より

to be continued

将来、読み直そうと取り置きしていました