「寂しさ」終てぬ人生歩く

孤独な旅と酒を愛した歌人、若山牧水(1885~1928)。今年は没後90年にあたる。美しい調べと詩情をたたえた歌の数々は人々の心を打ってやまない

小学2年生のKsちゃんも梯子に挑戦

名歌秀歌を口ずさみながらゆかりの地を歩くと、歌人が胸のうちに灯し続けた「あくがれ(憧れ)」が今に伝わってくる

熟練の技術を発揮するMyさん、年齢を感じさせないしなやかさ

牧水の短歌はなぜこうしみじみと響くのだろう

堰堤を登ったところでアイゼンを装着しました

白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ

もみじ谷右俣へ採ります

あの沖の白い鳥は悲しくないのだろうか。空の青にも海の青にも染まることなく漂って

左股は2度登っている。サネ尾は未踏です

「白鳥はかなしからずや」に詠嘆を込め、「空の青海のあをにも」と静かに受けて、最後は「染まずただよふ」でぐっと力を入れる

樹氷らしくなってきた

第2句と第4句で切れるこの調子は、日本人が古来親しんできた韻律だ

V字谷、ここから奥は若葉・青葉・紅葉が綺麗なところです

歌は心を調べに託すもの。牧水の短歌は口に出し、耳で聴いてこそ味わい深い

雪と氷と水の旋律

生まれたのは宮崎県の日向市の山間部。かなたに尾鈴山の威容、目の前を坪谷川が流れる地に生家が残る

倒木を覆う氷

景観は牧水の時代とそう変わっていません。特別なものは何もない

鱗みたい

この由緒のない自然が歌心を養ったのだと思います

水晶石

歌人で牧水記念文学館長の伊藤一彦さんがそう説明してくれた

源頭近くの流れ

青文字は、日経「文学探訪」より