企業は株主に「見えない役員」の説明を

企業の取締役経験者が相談役や顧問に就任する制度を、見直す機運が出てきた

裏六甲の秘境と呼ばれる丹生山系、丹生神社へ登る

相談役・顧問は権限や責任が曖昧な場合もあり、影響力が強くなりすぎると経営判断をゆがめかねないからだ

太陽と緑の道が続きます

投資家の中には相談役・顧問を「見えない役員」と呼び、制度そのものを不透明な日本的経営の象徴とみる向きもある

町石

企業は相談役などを置く場合の合理的な理由や、彼らの権限と報酬に関する情報を、株主に説明して理解を得る必要がある

一町、110mごとに町石が建てられている

相談役・顧問の問題が注目されたきっかけは、2015年に発覚した東芝の会計不祥事だ

字が読みとれないのはかなり古いからか

社長経験者が相談役として経営に隠然たる影響力を持ち、同社の企業統治(コーポレートガバナンス)を弱めたと批判された

まだ新しいのか字がはっきりしている

東芝は経営の透明性を高めるため、16年に相談役の制度を廃止した。今年に入っても大手流通業のJ・フロントリテイリングや繊維大手の日清紡ホールディングスなど、ガバナンス改革の一環として相談役・顧問制度をとりやめる例が続いている

可憐に咲くシャガ

経済産業省によれば、約6割の上場企業に相談役や顧問が在籍している

往時を偲ばす石仏

OBの知見が経営の助けとなることは少なくないであろう。彼らが現役トップの暴走や居座りをただす事例も過去には散見された

ひょうご森林浴場50選に選ばれている「丹生山」

しかし、経営への助言や監視といった機能は独立性の高い社外取締役が担うというのが、世の趨勢というものだ

大正時代の石碑

成功した社長が異業種のトップに転じ、大企業の役員はベンチャーに移り経験を伝える

昭和16年に造られた橋

日本経済の活性化には、そんな経営人材の流動化が求められる。企業の取締役経験者を自社に長く留め置く理由はないはずだ

整然と続く隊列

青文字は、5月30日付け日経社説より抜粋