行動派山への愛衰えず

女性登山家として山の世界をリードしてきた田部井さんは、旺盛な好奇心とチャレンジ精神を常に持ち続けた行動派だった

人生の紅葉期に入った小生は、傍から見てこのように綺麗に耀いているだろうか

「女だけで、ヒマラヤへ行こう」

そんな掛け声の下、山岳会「女子登攀クラブ」の設立に関わったのは1969年

人生の集大成ともいえる稔の葉は美しく映っているだろうか

2年後、狙いをエベレストに定めた

やがて葉を落とし培養土として命を次の世代に残すことが出来るでしょうか

しかし当時は、億単位の費用がかかるのが常識

ふと、そんなことを考えてしまいます

幼い子供を抱えながらも、浸食を忘れて資金集めや荷造りなどの準備に奔走した

春になると新しい葉を出し、秋にはまたこのような紅葉を見せてくれる

秀でていたのは、行動力だけではない

高いクライミング技術を備え、酸素の希薄な高所でも類いまれな強さを発揮した

語りかけてはこないが、登山者を慰め勇気づける

当寺の酸素ボンベは1本約7キロと、現在に2倍程度。それを2本担ぎ、標高8000mの険しい岩の尾根を行き来した

与えられた場所で懸命に耀き続ける

約15人の登山隊の中で、唯一のアタック隊員に選ばれたのには理由があった

宇宙の時計からみたら一瞬の耀き

年を重ねても、意欲は衰えなかった

世界7大大陸最高峰を制したのは52歳の時

人生一瞬、紅葉一時

その後も、山の環境保護に取り組んだり、インターネット女性向けの登山サイトを開設するなど、山への愛着を新たな分野に注ぎ続けた

熊の糞をよく見かけた。冬眠を前に春までの養分を蓄えるのだろう

昨年5月、本誌の取材に応じた田部井さんは、生き生きとした目で「国連加盟193ケ国それぞれの最高峰を制覇したい」などと夢を語り、がんを患っているとは思えない力強さがあった

奥駈道分岐を行者還トンネル西口へ下ります

故郷の復興への思い入れも強く、「若い世代が元気になれば必ず復興できる」と、東北の高校生らと富士登山の意義を話した

紅葉のトンネル

青文字は、10月24日付読売新聞「評伝」より

険しい尾根道です