・デフレからの脱却が日本経済の課題だが、コマツはいち早く脱デフレにカジを切った。値下がりが当たり前の時代にあって、過去10年間で建設機械の値段を20%ほど上げた。多少シェアは落としてもいいから利益をしっかり確保しよう、と方針転換した
・ダントツ活動のように商品やサービスの価値を高める努力につながってきた。部品メーカーなど協力会社との取引慣行も見直した
・約100社の外注企業の平均売上高利益率は一時7%に達したこともある。協力会社と共存共栄で前に進むことがあるべき姿である
・今年5月に稼働した粟津工場の年間の購入電力量は旧工場に比べて生産量当たり9割減らすのが目標で、「異次元の節電」として注目されている
節電の中身は冷暖房は四季を通じて温度がほぼ一定の地下水を利用する。工場の天井を走るクレーンは、物を下ろす時に発生する運動エネルギーを電気に転換して再利用する。バイオマス発電システムも導入。地元の森林組合から調達する木材チップを燃やすので、二酸化炭素の排出削減はもちろん、地元雇用にも寄与する。粟津の成果を他の国内拠点に広げるのが今後の計画だ
・2013年6月にピリオドを打ったが、代を重ねるごとに強くなる会社、を実現していていると思う
・コマツは全社一丸で品質改善に取り組み、デミング賞を受賞している。ほとんどの職場を経験したが、どの職場においても品質管理や、品質保証というテーマを追いかけていた気がする
・コマツにおいて私が歩んだ道は決してエリートコースではなかったが、結果として「品質」をめぐる様々な仕事を通じて自分自身が成長し、それが得難い財産になった
(日経・私の履歴書・坂根正弘氏)