<これは、すごい!>と思った。
3月11日静岡新聞朝刊の別刷り16ページ特集号「津波から逃げる」。
南海トラフ巨大地震の浸水予測。
太平洋に面した静岡県内23市町の地図が「浸水深(m)」に色分けして載っている。
<すごい!>と思ったのは、知りたいと思っていた情報があったからだ。
iPhoneの地図アプリで自宅近くの標高は確認している。
でも『海に向かって歩くとあの辺は?』
よく海岸近くを散歩した、だから“あの日”以来、気になっていたのだ。
ようやく自分の中で「全容」が明らかになった。
別刷り特集を見て5分ほどの心の動きを書けば、以上のようになる。
自分のことしか頭になかった……!
2年目の「3.11」。
新聞各紙はどのように書くのだろうと思いながら郵便受けから取り出し、真っ先に目が行ったのが「津波の浸水予測」だった。
新聞の狙いはよくわかる。
「役に立つ情報を県民に」
その通り、これは心に届く情報だった。
誰でも、生き残りたい。
わが身のことが心配だ。
それでこういう企画が生まれ、「この特別の日」の目玉企画となった。
この特別の日は、誰にとっても「特別」で在り続けているだろうか。
人のことはいえない。
私は“特別だ”といいながら、わが身の関心にすぐ飛びついてしまった。
2年たったから風化したのではない。
すでに忘れているのだ。
多くの人もそうだろう。
まだ行方不明の人が2000人以上いる。
原発事故で帰還できない人が数万人も……。
こういった事実も、わが身の痛みでなければ思い出しもしない。
地元紙の“労作”を見、読みながら、いろいろな思いが渦巻いていた。
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【筆者から】
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