★Facebookページの表示率が上がった! そこで僕流の即席講義 | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。


先日、Facebookの友達からこんなメッセージをもらった。


「先週後半あたりからFacebookページの反応が急激に良くなっています。なんなのでしょう。マーケティング的にいえば、キャズムを越えたのでしょうか(笑)」


いわれて、『そういえば』と思い当たる節があった。
Facebookページの「表示率」が上がっているような気がするのだ。
「〇〇〇人がこの投稿を見ました」というあれである。
ここから以下、ちょっと難しい話になるのだが、Facebookユーザーにとって非常に重要な問題なので、ご用とお急ぎでない方はしばらくお付き合い願いたい。

ジャーナリスト 石川秀樹


みなさんFacebookをやっている人は、いいね!をほしいと思わないだろうか。
でもなかなかいいね!は増えてくれない。
その原因を考えたとはある?
「いいね!」はいうまでもなく、投稿に対する評価である。
それは100%正しいのだが、“評価”以前に、そもそもその投稿が他のユーザーに届いているのか。
この問題に気づいている人は案外少ない。


Facebookは、自分のタイムラインに投稿すると「その記事は友達のニュースフィードに表示される」と説明している。
多くの人はもちろん、この説明を信じる。
しかし、そうは問屋が卸さないのだ。
全部が届いているわけではない!!


約束違反だって?
そう、これはFacebook側の約束違反だ。
Facebookページでも同じである。
「ページへの投稿はファンのニュースフィードに表示される」はずなのに、あまり表示されない。


なぜそうなるのだろうか。
ものすごく簡単に説明すると、それはニュースフィードという“掲示板”のキャパシティの問題である。
Facebookユーザーは世界中で10億人。
ニュースフィードの内容は1人ひとり異なる。
10億通りのニュースフィードがある。
ニュースフィードへのコンテンツの表示数を「無限」にすると、サーバーがいくつあっても足りないことになる。
そこでFacebookは、1日当たりの表示コンテンツ数を250に制限した(「250」という数字は僕の推測だ)。


するとどうなるか。
友達数が数十人の人なら、すべての友達の投稿をニュースフィードでほぼ読むことができるだろう。
Facebookの友達数の平均は130人だといわれている。
このくらいだと、まあまあすべてではないまでも多くの友達の投稿を読むことができる。
しかし、例えば友達が1000人を超えているような場合には――
だいぶFacebook側の<選別>にかかってしまう。
交流している友達の投稿は表示されるが、あまり交流がなければ表示されない。
いわゆる「Facebookのアルゴリズム」というやつだ。
アルゴリズムにより、親しい人とそうでない人が自然により分けられることになる。


よくも悪くも、Facebookはそういう仕組みで動いている。
だから友達500人いるあなた、あなたの投稿は限られた人にしか届いていない!
(友達数が少ない場合でもアルゴリズムは働く。だからこの場合でも「選別」はある)


この影響をより深刻に受けるのはFacebookページだ。
だってFacebookページはビジネス志向だから、より切実に表示を求めている。
しかしファン数1000人を超えたページの表示率は50%以下。
1000人~5000人で30%以下。
ファン数が増えれば増えるほど表示率は下がっていく。


この原理は想像がつくと思う。
Facebookページもまた、ファンのニュースフィードで読まれるからだ。
ニュースフィードには、友達・フォローした人・Facebookページの投稿が流れ込む。
1日の制限数250コンテンツ。
この中で3者の投稿が表示競争をしているのだ。


友達の指摘に戻ろう。
僕のFacebookページでも表示数が上がった。
表示には「オーガニック」と「クチコミ」がある。
オーガニックはFacebookページで見た人+ファンのニュースフィードで見た人の合計数だ。
見た人がいいね!や投稿をすると、そのことも友達のニュースフィードに表示される可能性が出てくる。
これを読んだ人が「クチコミ」ということになる。
表示数・表示率をいうときはオーガニックが対象だ。


僕のFacebookページのファンは500人くらいだが、先週くらいまではオーガニック200アップにも苦労していた。
それが今週に入って、楽に200を超えるようになった。
この原因を友達は「キャズムを越えた?」と表現されたが……。
ハイテク技術の場合、初期の利用者と普及期の利用者との間に大きな溝(キャズム)があるとされる。
Facebookがついに初期の需要期を越えて、普及期に入ったのではないか、というのが友達の読みである。


そんな感じもするが、僕はもっと単純に<Facebookがアルゴリズムを変えた>のだろうと思っている。


ここへ来てFacebookは“実験的に”かどうか知らないが、Facebookページの投稿にファンがいいね!をすると、ファンのニュースフィードでそのアクティビティを紹介し、さらに「このページにいいね!」というボタンまで表示するという大サービスまで始めている。
Facebookページを普及させたい人にとってはうれしい“異変”だ。
これらの改革がどこまで続くのかは予断を許さない。
例によって、Facebook次第である。


いずれにしても肝心なのは、投稿はニュースフィードで読まれていること。
そしてそのニュースフィードは競争の場であるということ。
勝ち負けを決定するのは「友達との交流の濃さ・薄さである」こと。


だから友達数を追い求めても意味はない、つながった人たちとしっかり交流しましょう―ということになる。






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【筆者から】
このブログの元になっているのはFacebookへの書き込みです。
主にFacebookページ「ジャーナリスト 石川秀樹」に投稿しています。
ミーツ出版(株)という小さな出版社の社長をしています。61歳で行政書士の資格を取り開業しました。さらにこの数年は「ソーシャルメディアを愛する者」としてFacebookで熱く語り続けています。ブログは私の発言のごく一部です。ぜひFacebookページもご覧ください。コメントをいただけたら、こんなにうれしいことはありません。


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