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東三条殿跡(現在の京都市中京区辺り)
為義は忠通の父、忠実(ただざね)の命で藤原氏の宝物、朱器台盤(しゅきだいばん)を奪ったのです。
朱器台盤は藤原氏の長者が代々継承しているんだよ
これに対し、為義の長男、義朝(よしとも)は家臣を忠通の守備に命じており、忠通は辛うじて東三条殿から逃げることができたのです。
為義は強奪した朱器台盤を忠実に渡しました。
忠実「為義、よくやったぞ。」
為義「はい、忠通様には、ひと足遅く逃げられました。」
忠実「まぁ、よい…頼長(よりなが)、朱器台盤はそなたに与える。これで藤氏長者はそなただ。」
藤原頼長
頼長「父上、兄上を逃したのは誰でしょうか?」
忠実「…検非違使かの…まぁよい。」
為義「…」
為義には思い当たる節がありましたが、それを忠実には言わなかったのです。
翌朝、為義の館に義朝がやってきました。
義朝「父上!!」
為義「どうした?こんな朝早くに…」
義朝「昨夜、関白様の館を襲ったのは…父上ですな?」
為義「…それがどうかしたか?忠実様の命である。我らは忠実様にお仕えする身。命には従うのは当然であろう。」
義朝「父上のやったことは野盗と同じです。」
為義「なんだと⁉︎」
2人は睨み合いました。
為義「今、我が源氏の勢力を戻すには忠実様を頼りにするのが最善なのだ。なのに、お前は我らと行動を共にせず…忠通様を逃したのはお前であろう?」
義朝「野盗と行動を共にすることはできませぬ!源氏の勢力を地に落としたのは父上の失策、怠慢が原因です。我は東国の武士をまとめ上げ、上洛したのですぞ。こんなことする必要などありませぬわ!!」
2人のやり取りと八郎(はちろう)は影から見ていました。
為義「父である我を非するなら、源氏の後継ぎにはできぬ!!」
義朝「…既に鳥羽法皇(とばほうおう)様から我は頼られてます。そのことをお忘れなく…では!」
義朝は馬に乗り、去っていきました…
つづく…
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