猛将親父 〜第146話 毛利の人質〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次



天下を競望せず…

わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。



経言(つねのぶ、後の広家)は兄、元長(もとなが)から、

元長「経言、そなたは羽柴秀吉(はしばひでよし)の元へ行くのだ。」

経言「私が…人質。」


コアラ秀吉が毛利家を従わせるために人質を出すように求めてきたんだよ


吉川広家(経言)


元春は黙って聞いていた。


元長「人質交換なのじゃ。毛利(もうり)からは2人行くが、秀吉は我が吉川家の人間を所望なのじゃ。」


経言「…私が選ばれたことは光栄です。毛利を守るためのことですから。」


元長「父上(元春のこと)、よろしいですな?」



黙っていた元春が目を開き、





元春「吉川家の当主はそなただ…しかたあるまい。毛利を守るためだからな。」


コアラ元春さんは元長さんに家督を譲って隠居して日野山城(ひのやまじょう)の麓に隠居の館を建てている途中なんだよ



元長「では9月には大阪に行ってもらう。もう1人は小早川元総(こばやかわもとふさ)殿だ。」


元春「元総か…吉川と小早川からひとりずつ。」



コアラ小早川元総さんは小早川隆景(こばやかわたかかげ)さんの養子なんだけど、元総さんは元春さんや隆景さんの異母弟になるんだ。後の毛利秀包(もうりひでかね)さんだね。


毛利秀包(小早川元総)



その夜…


経言は眠れず庭に出た。そこには元春がいた。



経言「父上も眠れませぬか?」


元春「ん…わしは毎晩、こうして夜空を見ておるのだ。」


経言は夜空を見上げた。



元春「経言…大阪では秀吉をしっかりと見るのだ。」


経言「秀吉を?」


元春「天下を取れる武将をよく見てこい。こんな機会はないからな。」


経言「はい。」



元春は部屋へ戻っていった。経言は再び夜空を見上げた。


そこへ母である(ゆう)がやってきた。


経言「これは母上…」


優「殿(元春のこと)と話てましたか…殿はそなたのことを側に置いておきたかったのですよ。」


経言「私を…」


優「しかし、毛利のためとの大義には背くわけにはいかないのです。よいですか、殿のためにもしっかり役目を果たして来なさい。」




経言と小早川元総は安芸国を出発した。秀吉側からは森重政(もりしげまさ)、高政(たかまさ)が毛利に人質として入って来た。




天正11年(1583年)10月、経言と元総は大阪城(おおさかじょう)に入った。


現在の大阪城



経言と元総は秀吉と謁見するため、居間で待っていた。


すると、周りが騒がしくなってきた。


ザワザワ


元総「なんだ、なんだ?」



障子の扉が開き、そこにいたのは足や手が泥だらけの男が現れた。


「待たせたの〜、わしが秀吉じゃ」


武将らしくない格好の泥だらけの男、経言が見た秀吉の第一印象だった…




つづく…



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