猛将親父 〜第138話 孤島の備中高松城〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次




天下を競望せず…

わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。



「なんだ…これは…」

援軍に来た元春は備中高松城(びっちゅうたかまつじょう)を見て驚愕した。



湖の中に城が沈んでいるような風景だったのだ。



一緒にいた小早川隆景(こばやかわたかかげ)や、わたし、経言(つねのぶ、後の広家)も驚いた。




隆景「城が水で攻められおる。」


経言「…水攻め」




羽柴秀吉(はしばひでよし)は備中高松城の周りに水を流し、湖のようにしてしまったのだ。



秀吉は自らの陣から黒田官兵衛(くろだかんべえ)と高松城を見つめていた。


秀吉「官兵衛、見事に策が当たったの。」


官兵衛「はい、こんなに早く出来たのは、殿(秀吉のこと)が銭を使わせてくれたからございます。」



備中高松城はすり鉢状の土地の中にあり、三方が深い沼、一方が広い水堀となっており難攻不落の要害だった。


秀吉勢は城の周りに堤防を築き、城の西側にある足守川の流れを引き込んだのである。





コアラこの堤防工事を秀吉さんは高額な報酬で民を集めて短期間で完成させたんだよ



秀吉「毛利(もうり)が援軍として来てあるが、これでは手が出せまい。」


官兵衛「毛利は吉川元春、小早川隆景が出陣しております。当主の毛利輝元(もうりてるもと)は近くの猿掛城(さるかけじょう)に陣を置いておりまする。」


秀吉「ふふっ、元春、どうでるかの…」





毛利軍は50,000もの大軍で出陣してきたが、湖の高松城に身動きがとれなかった。


隆景「兄上(元春のこと)、これでは手が出せませぬ。」


元春「うむ…城に兵糧を送ることもできぬ。」


隆景「兄上…ここまでにございます。毛利に忠誠を尽くしてくれる清水宗治(しみずむねはる)と城兵を助けとうございます。」


元春「和議か…しかたあるまい。」


隆景「では…安国寺恵瓊(あんこくじえけい)を使者として和議を進めまする。」






恵瓊は秀吉方の黒田官兵衛の陣に赴いた。


恵瓊「和議の条件として、5カ国(備中、備後、美作、伯耆、出雲)割譲と城兵の安全確保にございます。」


官兵衛「それが毛利の提案にございますか…それはなりませぬなぁ。」


恵瓊「なんと…織田(おだ)方の条件はいかなるものか?」


官兵衛「5カ国の割譲の清水宗治の切腹にございます。これは譲れませぬ。」



そこへ秀吉が現れた。


秀吉「恵瓊、こちらはまもなく信長(のぶなが)様が来られる。信長様が来たら、こんな甘い条件にはならぬぞ。輝元や元春、隆景の命を取ることになるぞ。」


恵瓊「信長様が来られるのか?」


秀吉「安土を出られ、京に向かっておるであらう。その前に我らの同士、明智光秀(あけちみつひで)殿の軍もこちらに向かっておる。毛利は風前の灯。ここらで和議を結び降伏されよ。」



明智光秀



恵瓊「…ここはひとまず持ち帰りまする。」


官兵衛「そうなされ。元春殿や隆景殿とよく決めてくるのじゃ。」



恵瓊は官兵衛の陣を離れた。




官兵衛「これで毛利も降伏するでしょう。ところで信長様はいつこちらに?」


秀吉「京に入り茶会を開くそうじゃ。まだ猶予はある。早く毛利と有利な和議をせねばならぬ。」


官兵衛「京で茶会とは…」


秀吉「本能寺(ほんのうじ)で行われるそうじゃ。」




まもなく信長は本能寺に入るのである。全てを変えてしまうことが起ころうとは元春も秀吉も思ってはいない…






つづく…




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