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尼子方の山中鹿介(やまなかしかのすけ)は捕らえられ、備中高松城(びっちゅうたかまつじょう)に運ばれていた。
備中高松城には毛利輝元(もうりてるもと)さんがいて毛利の本陣を置いていたんだよね
鹿介は縛られて馬で運ばれていた。その列は備中国阿井の渡しに差し掛かった。
阿井の渡し(現在の岡山県高梁市)
列が止まった。
すると、鹿介の側にいた毛利軍の兵が鹿介の足を掴み、馬から倒したのだ。
バズッ!!
鹿介「うわっ!!」
鹿介は地面に激しく叩きつけられた。
鹿介「貴様!何をする⁉︎」
そこへ1人の武将が出て、太刀を抜いた。その武将は輝元(てるもと)の家臣、福間元明(ふくまもとあき)である。
元明は倒れた鹿介の顔に太刀の鉾先をつけ、
元明「山中鹿介、ここで終わりだ。」
鹿介「くっ!卑怯な!」
元明は太刀を振り上げた…
その時!
「待てぃ!!」
元明は声がした方向を見ると、元春がいた。
元春「福間!太刀を納めよ。」
元明「元春様…しかし、これは殿(輝元のこと)の命で…」
元明が言うのが終わらない間に、
元春「わしの命が聞けぬのか⁉︎」
元明「はっ、はい」
元明は元春の一喝に臆し下がって太刀を鞘に納めた。
鹿介「…元春」
元春は鹿介に近づき、
スパッ
鹿介を縛っていた縄を太刀で切ったのだ。
そして元春は鹿介に太刀を渡した。
鹿介「元春、太刀を渡すとは…」
元春は鹿介との距離を空け、
元春「そなたとの決着をつけねばならぬ。さぁ、その太刀を抜き、かかって参れ!」
鹿介「元春…望むところ…」
カチッ!
ザスッ!
バスッ!
2人は斬り合った。
しかし、鹿介は先に馬から叩き落ちた時に足を負傷して、段々と劣勢となっていった。
バンッ!
鹿介は倒れた。
鹿介「くっ」
元春「どうした⁉︎鹿介!立て!」
鹿介「…負けた。元春、斬れ!」
その時、鹿介にとって懐かしい声が聞こえてきた。
「鹿介!立ち上がれ!」
鹿介「その声は……義久(よしひさ)様」
鹿介の目の先には尼子義久がいたのだ…
つづく…
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