猛将親父 〜第86話 偽る鹿介〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次



天下を競望せず…

わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。



山中鹿介(やまなかしかのすけ)は横道秀綱(よこみちひでつな)と京の東福寺(とうふくじ)に来た。

現在の東福寺


コアラ鹿介さんも秀綱さんも旧尼子氏(あまこし)の家臣で今は牢人なんだよね



鹿介は若い僧侶に会っていた。若い僧侶…それは尼子氏(あまこし)の血をひくものであった。




僧侶「私に何ようですか?」


鹿介「孫四郎(まごしろう)様!」


僧侶は表情が険しくなった。


孫四郎「なぜ私の幼名を知っている…?」


鹿介「我らは尼子に仕えていた家臣にございます。わしは山中鹿介。」


秀綱「わしは横道秀綱と申します。」


孫四郎「尼子…尼子は毛利(もうり)に滅ぼされたと聞いています。その家臣が今さらどうされました?」


鹿介「我らの願いは尼子の再興にございます。そのためには尼子の血筋である孫四郎様に我らの長になって頂きたいのです。」



孫四郎はさらに表情が険しくなった。


孫四郎「私の父、誠久(まさひさ)は尼子本家に殺された…そして本家も滅んだ。本家に恨みはあれど再興するなど考えもしません。」


コアラ孫四郎くんのお父さんの誠久さんは尼子晴久(あまこはるひさ)さんが滅ぼした尼子新宮党(あまこしんぐうとう)なんだよ


鹿介「ならばこそ孫四郎様の手で新たな尼子を作るのです。我らはその尼子に仕えていきたいのです。」



その時、秀綱は驚き、鹿介の顔を見た。


孫四郎「新しい尼子…」


鹿介「そうです。尼子の名は今でも出雲(いずも)を中心とした山陰に響いておりまする。孫四郎様が立ち上がれば、たちまちに尼子を慕うものたちが集まります。」


孫四郎「…毛利が黙っておるまい。」


鹿介「出雲の月山富田城(がっさんとだじょう)を毛利から取り返し、再び中国地方の盟主となるのです!それをできるのは孫四郎様しかおりませぬ!」


月山富田城跡


孫四郎は天を仰いだ。



そして…


孫四郎「わかりました。私の身を預けます。そして亡き父の無念を晴らすため、新たな尼子を作りましょう!」



鹿介と秀綱は平伏した。



孫四郎「私は寺の和尚様にご挨拶してきます。待っていてくだされ。」



秀綱は孫四郎がいなくなるのを確認すると…


秀綱「鹿介殿、新たな尼子とは何のことですか?毛利に幽閉されている義久(よしひさ)様を無視するのですか?」


鹿介「今、我らは尼子を再興するための御輿が必要なのだ。わしの目標は月山富田城に再び義久様をお迎えすることだ。」


秀綱「孫四郎様はそれまでの御輿…」


鹿介「わしの本当き仕える方はあくまで義久様だ。それをかなえるためにはどんなこともする、偽りも申す!」



鹿介の表情は厳しくなっていた。


孫四郎は還俗して、名を尼子勝久(あまこかつひさ)と改めた。


尼子勝久




永禄12年(1569年)6月、勝久率いる尼子再興軍は出雲へ向けて兵を挙げたのである…





つづく…





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